型番: Ref. 69000A77
素材:(ケース)316Lステンレススチールケース(ネジ込み式リューズ)、(ブレス)316Lステンレススチールケース、(ドーム形風防ガラス)サファイアクリスタル
サイズ:ケースサイズ37mm、ケース厚12.6mm
防水性:10気圧防水(100m相当)
駆動方式:自動巻き(スイス製SOPROD P024/毎時2万8800振動、最大巻き上げ時38時間パワーリザーブ)
機能:時刻表示(デイトとノンデイトモデルをラインナップ)
希望小売価格:20万3500円(スイス製)
保証期間:2年間(ムーヴメントのみ)
SPECIFICATIONS
Ref. 69000A77|Swiss-made mechanical automatic movement(CALIBER SOPROD P024)/316L stainless steel case,316L stainless steel bracelet/[Case diameter]37mm/[Thickness]12.65mm/[Power reserve]38 hours, self-winding/[Jewels]25/[Frequency]28,800bph/[Water resistance]10ATM/Made in Swiss
37mmのサイズなど1977年の歴史的モデルを忠実に復刻!
1879年にヤコブ・シュナイダーによってスイス・ジュラ地方のグレンヒェンに設立された古豪ブランド。アメリカ海軍の南極探検のミッション“ディープ・フリーズ・1チーム”で採用された“アンタークティック”を皮切りにダイバーズウオッチからクロノグラフまで、アイコニックな実用時計を輩出した歴史をもつが、80年代に休眠状態となる。
その後、時計ブランド“ウィリアム エル 1985”を立ち上げたギョーム・ライデと時計メーカーであるモントリシャール・グループのオーナーであるレミ・シャブラによって再興され、現在は往年の名作をリニューアルしたヘリテージコレクションを展開している。
ニバダ グレンヒェン F77コレクション
“F77”は近年、時計界でトレンドとなっている“ラグジュアリースポーツ”をコンセプトにしたコレクションだ。ただし、まったく新規にデザインされたモデルではなく、1977年に製造されていたヒストリカルコレクションの復刻モデルでもある。
近年、時計界で人気のジャンルとなっている復刻モデルのなかには、現代的なスタイルにアレンジを加えているモデルも多いが、本作はほとんどアレンジを加えることなく(バックルは現代的で堅牢な作りとなった)、文字盤、ケース、サイズ感などを忠実に再現しているのが大きな魅力だ。
》オクタゴン(八角形)のケースとベゼルが存在感抜群
アイコンとなっているのが、オクタゴン(八角形)のケースとベゼルだろう。いずれもオーデマ ピゲのロイヤルオークを彷彿とさせる、いわゆる “ラグジュアリースポーツ”のデザインコードを取り入れた意匠だが、これがあくまでも1977年(ロイヤルオークは75年)に発売されたモデルの復刻デザインであるという点に注目したい。
現代の感性で新たに製作されたデザインではなく、70年代に、当時の感性で製造されていることが重要なのだ。
モチーフとなったヒストリカルモデル(上の写真)が、当時ロイヤルオークの影響を受けて開発されたのは確かだが、誕生から半世紀近い時を経てデザインが熟成され、ロイヤルオークの模倣という範疇には収まらない、F77の個性を獲得している。マニア心をくすぐる70年代らしいオーセンティックかつレトロな雰囲気が魅力的だ。
ベゼルはやや丸みを持たせた八角形に成形され、六角形にデザインされた8個の飾りネジを設置。ベゼルとケースはヘアライン仕上げをベースにして研磨されており、面取りで傾斜を付けた部分、六角形のネジの頭など、要所にアクセントとして光沢のある鏡面仕上げを採用されている。細かいディテールだが、ネジの頭の向きが揃えられている点もこだわりのポイントだ。
》70年代のオリジナルモデルを再現した文字盤が魅力的
カラーバリエーションはブラック(写真のモデル)、ブルー、スモークの3種類で、いずれもデイト付きとノンデイトを選択可能。控えめな光沢が与えた文字盤には70年代のオリジナルモデルに忠実なバスケットウィーブダイアル装飾が施され、同じくオリジナルモデルと同じやや背の高いアプライドインデックス (12、3、6、9 時位置にダブルバトン、それ以外の場所にはシングルバトン) が配置されている。
インデックスはファセット加工を施して鏡面仕上げで磨きをかけており、手首の動きや光の当たり方できらめきを放つ。なお、インデックスの上部、時分秒針にスーパールミノバ夜光が塗布されているため、夜間や暗所での視認性も確保されている。
》ケースのサイズ感やバランスも70年代のモデルがベース
固定エンドリンクでケースとブレスレット連携させたシームレスなデザインがラグスポテイストを醸し出す。ケースは直径37mmでラグの上下幅が約45mm、厚さが12.65mm。見た目の印象よりも実寸はコンパクトなため、時計本体が手首の内側に納まってくれる。
ただし、ブレスレットとケースを繋ぐ接続パーツ(固定ラグの中央部分)がほぼ稼働しない設計のため、手首のサイズが細め(17mm以下)の方は、装着時に違和感を感じる可能性もあるだろう。
ラグの先端のフォルムに合わせて薄型にデザインされたブレスレット。ヘアライン仕上げで統一(サイドのみ鏡面)されたシンプルな3連仕様で、ケース部分の22mmからクラスプ部分の16mmまで先細に仕上げたレトロな仕様となっている。
薄型のブレスレットに対して、クラスプが分厚い(約11.5mm)のは好みが分かれるところだが、この分厚いクラスプが時計本体とのバランスを取って、装着時の安定感と強度が高められている印象だ。また、クラスプに通常よりも数が多い七つの調整穴を設け、微調整(19 mm前後)を可能にした点もポイントだ。
》信頼性の高いスイス製の自動巻きムーヴメントを搭載
機密性の高いスクリューバックの裏ブタには、ブランドロゴとモデル名の“F77“がレリーフでデザインされている。搭載するムーヴメントを見ることはできないが、内部にはスイスのムーヴメントメーカー、ソプロド社のSoprod P024 を搭載。ETA2824のジェネリックキャリバーとして知られる機械で、毎時2万8800振動、最大38時間のパワーリザーブを備える。やや古典的で控えめなスペックだが、日常使いには十分な精度があり、なにより整備が簡単なので、安心して使用することができる。
【NIVADA GRENCHEN(ニバダ グレンヒェン)について】
1879年にヤコブ・シュナイダーによってスイス・ジュラ地方のグレンヒェンに設立された時計ブランド。自動巻きの黎明期と言える30年代前半にすでに自動巻き時計を製造していたニバダは、その後も勢力的に腕時計の開発と技術開発を継続し、アメリカ海軍の南極探検のミッション“ディープ・フリーズ・1チーム”で採用された“アンタークティック”を皮切りにダイバーズウオッチからクロノグラフまで、実用時計の名作を輩出。クォーツショックにより機械式時計はシェアを落とし始め、80年代には事業解体を余儀なくされたが、時計ブランド“ウィリアム エル 1985”を立ち上げたギョーム・ライデと時計メーカーであるモントリシャール・グループのオーナーであるレミ・シャブラによって復活。名作をリニューアルしたヘリテージコレクションを展開している。