【シンガポール発、本格機械式ダイバーズウオッチ】デンマークの時計愛好家による新鋭、アトリエ・ホルガーに注目

2023年8月27日

画像をクリックして拡大

Atelier Holgur（アトリエ・ホルガー）は、デンマークのビジネスパートナーであるアスビョルン・シモネン・アンデルセン氏、マシュー・デ・バッカー氏、フェルディナンド・デ・バッカー氏、3人で2021年に設立された、日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランドで、現在はシンガポールに拠点を置いている。アスビョルンはデンマークの時計製造の歴史ある家系の出身で、時計への情熱を代々受け継いてきた。アンティークスポーツウオッチのコレクターであると同時に、機械やテクノロジーにも興味を持っているそうだ。マシューは時計と海、二つの世界にパッションを持ち、時計コレクターであり、熱心なスキューバダイバーだ。世界の貴重な海を守る活動を支援することを信条としている。フェルディナンドも時計コレクターで、1970年代に初めて買った時計は超薄型のボーム＆メルシエだったそうだ。彼の時計コレクションは81年に製造されたコンコルドなど、エレガントな時計で構成されているそうだ。

画像をクリックして拡大

アトリエ・ホルガーは、アスビョルンの曽祖父と祖父ホルガーへの敬意をあらわしており、ブランド名の由来でもある。アスビョルンの曽祖父は1890年代後半にデンマークで時計製造の家系をスタートさせ、祖父のホルガーは1950年代に店を継承して以降、80年代後半までビジネスを続けた。ホルガーは真の紳士で、地域コミュニティーや顧客からとても慕われ、尊敬されていたそうだ。アスビョルンは、機械式時計や様々な時計工具で埋め尽くされた祖父の工房でたくさんの思い出を持っている。

画像をクリックして拡大

アトリエ・ホルガーは時計だけでなく、海洋生物の環境保護にも情熱を注いでいる。創業者のマシュー・デ・バッカー氏とアスビョルン・シモネン・アンデルセン氏は、海洋保護、特に海洋生物に深い関心を寄せており、熱狂的なダイバーであるマシューは、色鮮やかな水中の驚異と海を浸食し続ける被害や汚染の両方を目の当たりにしてきた。定期的にビーチやスキューバダイビングの清掃ボランティアに参加するなど、個人的な努力を続けている。アトリエ・ホルガーでは、海洋保護プロジェクトの支援を通じて、地球を守るために積極的な役割を果たしている。今回は、アトリエ・ホルガーのファーストモデルであり、現在展開している唯一のコレクションである“フロマンド”を紹介する。

Atelier Holgur（アトリエ・ホルガー）
フロマンド

画像をクリックして拡大

フロマンドはデンマーク語で英語の“フロッグマン”を意味する言葉で、かつてのミリタリーダイバーに敬意を表したモダンなダイバーズウオッチ。300m防水、逆回転防止ベゼルを備え、深海でも活躍できる本格的なモデルだが、同時にタウンユースのモデルとして、スーツやジーンズに合わせられるデザイン性を備える、全方位的に機能的な時計だ。

画像をクリックして拡大

ケースサイズ40mm、厚さ13.5mmでグレード5のチタン製。コンパクトで軽量、そして高い視認性を誇る。文字盤はブラックを基調としたミニマルなデザインで、針、インデックス、6時側のスモールセコンドに立体的に夜光塗料（グリーン発光）を施し、奥行きを与え、優れた視認性を実現している。この夜光はスーパールミノバのブロックが採用されており、視認性を高める役割と共に、デザインのアクセントになっている。

画像をクリックして拡大

ムーヴメントは、スイスの高級ムーブメント専門メーカー、シュワルツ・エチエンヌ ASE 200の自動巻きを搭載しており、アトリエ・ホルガーがオーダーした、マイクロローターを備えたスケルトン仕様になっているのがこだわりのポイントだ。

画像をクリックして拡大

海洋プラスチックをリサイクルして作られている、デイリー・ストラップとダイビング時に使用するダイバーズ・シングル・ループ・ストラップが付属。フロマンドは100本限定生産、販売価格は9850スイスフラン（約163万円）。

》Atelier Holgur（アトリエ・ホルガー）
公式サイト
https://atelier-holgur.com/

文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/