今回は月1回お届けしているロレックス相場定点チェックについて取り上げる。
先日、ある並行輸入店に聞いたところによると、インバウンドの回復による海外ユーザーの需要は確実に伸びてきているようだ。
ただ渡航制限がなくなったとはいえ、ウオッチライフニュースの「主要11モデル週刊ロレックス相場」(関連記事参照)にあるグラフの推移を見ると、モデルによっては確かに10万円ぐらいの値動きはあるものの実勢価格でそれほど目立った動きというのはみられない。
かつて、インバウンド需要によってロレックスが一時的に高騰したコロナ前の2019年の夏とは明らかに違う。現在の需要を牽引しているのが、香港、台湾、そして東南アジアからの来訪者が中心で、中国人ユーザーは含まれていないというのが大きいのではないかと並行輸入店は言う。
加えてもうひとつ、やはり実勢価格が“上がりすぎ”たという点も少なからず関係するのではないか。参考までに2019年夏と比べてどれだけ違うのか、モデルチェンジの有無を無視し銘柄だけで価格差順に並べると以下のとおりである。
1位、デイトナ(黒文字盤)|289万円→427万円(その差138万円)
2位、GMTマスターII(ペプシベゼル)|230万円→336万円(その差106万円)
3位、ヨットマスターダークロジウム|146万円→236万円(その差90万円)
4位、サブマリーナーデイト|140万円→216万円(その差76万円)
5位、エクスプローラーII|108万円→179万円(その差71万円)
6位、ミルガウス|100万円→169万円(その差69万円)
7位、エアキング|75万円→133万円(その差58万円)
8位、サブマリーナーデイト(グリーン)|200万円→253万円(その差53万円)
9位、デイトジャスト(SS)|70万円→119万円(その差49万円)
10位、エクスプローラーI|85万円→130万円(その差45万円)
11位、ディープシー|158万円→201万円(その差43万円)
中国人ユーザーに特に人気が高かったグリーンサブは、2019年当時、デイトナやGMTマスター II とともに著しく高騰したベスト3だった。しかし、インバンド需要が無くなったコロナ下では8位に後退、当時その影響力がいかに大きかたったかがわかる。
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