筆者が2001年に創刊した高級腕時計の専門誌「パワーウオッチ(POWER Watch)」も、おかげさまで昨年(2021年)11月をもって20周年の節目の年を迎えた。そこで “アウトライン(OUTLINE)”では、20周年を祝したアニバーサリーモデル“パイロットクロノ20thリミテッド”を企画。このほどようやくそれが完成したため紹介したい。
3種類のデザインを用意。写真は最もベーシックなRef.YK20221-1。316Lステンレススチールケース。ケース径42 mm。日常生活防水(3気圧)。メカクォーツ(セイコーVK64)。3万7400円
デザインのモチーフとしたのは、アンティークウオッチ好きの方ならおわかりだろう、1940年代の通称“フライングオフィサー”である。文字盤外周に都市名が配され、パイロットが飛行中に時差を確認できるように回転ベゼルを装備して開発されたことでも知られる2カウンタークロノグラフの名機だ。
今回、このパイロットクロノ20thリミテッドにおいては、フライングオフィサー同様に時差が確認できるだけでなく、文字盤外周に設けられた世界23の都市名に、回転ベゼル上の“赤い12”の位置を合わせることで、日本にいながらその都市の現在時刻も確認できるようにした点が大きな特徴となっている。つまり、GMTウオッチと同様に二つの時間帯が同時に表示できるというわけだ。
ベゼル上の赤い12を都市名にセットするだけで、その都市のおよその時間が確認できる。なお、回転ベゼルはクリック感があって操作しやすいように右にしか回転しない
また、今回ムーヴメントにはセイコーのメカクォーツクロノグラフ、VK64を搭載する。下のイメージ動画を見てもらえればわかるが、クォーツながらも赤いクロノグラフ秒針がステップ運針ではなく機械式のようなスイープ運針する点が大きな特徴で、ゼロリセットも瞬時に帰針する点も他社のメカクォーツにはない魅力である。
デザインは3種類を用意。そして価格は創刊20周年の感謝を込めて3万4000円(税抜き)とグッと抑えた。
なお、正式発売は4月中旬を予定。現在それに先立って実施しているクラウドファンディング「ウオッチメーカーズ」では数量限定ながらも何と早割2万円台と、さらにお買い得な特別価格となっている。ぜひこのチャンスをお見逃しなく(※クラウドファンディングは終了しました)。