女性編集者がレディースウオッチの新作を実際に見て、感想を交えて紹介する本企画。今回は“PIAGET(ピアジェ)”の“アルティプラノ”をお借りしました。
ピアジェは1874年の創業以来、主にムーヴメントの供給に携わっていました。以降実直にムーヴメントの製造を続け、1960年にはギネス世界記録にも登録された最薄ムーヴメント“12P”を開発。いまでも極薄ムーヴメント作りを得意とするマニュファクチュールです。
【コレクションのおさらい】
アルティプラノは、薄型のエレガントなデザインを代表するコレクションとして1998年から用いられています。
ただコレクションの起源は、ブランド初の薄型ドレスウオッチとして1957年に誕生した、手巻きキャリバー9Pまで遡ります。キャリバー9Pは当時では薄型に分類される機械式ムーヴメントのひとつでした。
その後1960年に、厚さ2.3mmのキャリバー12Pを製作。これは史上最も薄い自動巻きムーヴメントであったと言われています。
今回実機をお借りした新作はこのキャリバー12Pをベースとしたキャリバー501Pを搭載。さらにシンプルでエレガンスな2針タイプとしては初となるケース径35mmを実現しています。
【チェックポイント】
》ブランドの技術力がひかるケースの厚み
自動巻きかつ一般的な半円形ローターでありながら、ケース厚は10mmを大きく切る8.1mm。ピアジェの技術力の高さを証明しています。
薄型仕様でエレガントな雰囲気を強調しており、いかなる服装であっても袖口で邪魔をしません。
》シンプルな表情を邪魔しないディテール
実機を借りるまで気づかなかったのですが、8時位置のインデックス下に小さく“ALTIPLANO”の文字が配されていました。
文字盤デザインのアクセントとして施してあるそうなのですが、遊び心を加えつつ2針のシンプルな表情を邪魔しないディテールはさすがだと思いました。
》自社製キャリバーが堪能できる
一般的なレディースウオッチはあまりシースルーバック仕様ではないのですが、こちらは自社製キャリバー501Pが裏ブタから堪能でき、ムーヴメントの動きを視覚的に楽しむことができます。
【装着感】
■ピアジェ。アルティプラノ。Ref.G0A45405。K18PG(35mm径/8.1mm厚)。3気圧防水。自動巻き(Cal.501P)。224万4000円
35mmという小さすぎず、大きすぎないサイズ感で腕なじみは良好。ゴールド製ケースのため適度に時計の重みも感じられます。
またシャイニーレッドの革ベルトとマッチするピンクゴールドも、日本人の肌によく映えます。
より多くの女性に着けてほしいという思いから誕生した35mmケースのアルティプラノ。実際ちょうど良いサイズ感で視認性も良く、いかなるシーンでも着用できるドレススタイルが気に入りました。
なおベルトは簡単に取り外しができるインターチェンジャブル仕様。ブラック、ネイビー、ダークブラウン、ピンク、ホワイトの展開があるため、シャイニーレッドのベルトが少々派手だと感じる方は付け換えて楽しむこともできます。
文◎松本由紀(編集部)/写真◎水橋崇行
【問い合わせ先】
ピアジェ コンタクトセンター
TEL.0120-73-1874
www.piaget.jp