GMTマスターⅡに、待望の青赤ベゼルバージョンがスチールモデルで発表された。実は、この青赤ベゼルはすでに18金ホワイトゴールド製の高級ラインとして2014年に発表されている。しかし、スチールモデルでの展開はこれまでなかったのである。
この青赤ベゼルは、昼夜を視覚的に判別しやすくするために色分けされたもので、1955年に発表された初代GMTマスターから歴代モデルに採用されてきた、言わばシンボルカラーである。アンティーク愛好家の間では、その配色がアメリカの大手飲料メーカーのコーポレートカラーに似ていることから「ペプシベゼル」の愛称で呼ばれる。それほどこの配色は最も人気が高かったのである。それにもかかわらずスチールモデルでの展開がこれまでなかったことから、2006年に生産終了となった旧型Ref.16710にラインナップする青赤ベゼルに注目が集まり、その影響でユーズド市場価格が異常に高騰したほどである。つまり、この青赤スチールモデルを待ち望んでいたロレックスファンは多いのではないだろうか。
さて、現在スチールモデルとして展開されているベゼルカラーは、オールブラックのRef.116710LNと黒青ツートンのRef.116710BLNRの2種類。そして、この既存モデルからの変更点はスペックを見る限りだと大きく二つだ。ひとつ目は自動巻きムーヴメントの変更である。Cal.3186ではなく2015年から新たに登場したCal.3255のGMT版、Cal.3285が搭載された。そのためパワーリザーブが約70時間と大幅に伸びている。そしてもうひとつがブレスレットとその接合部。スポーツ系に採用されている3列のオイスターブレスではなく、デイトジャスト向けに開発された5列リンクのドレッシーなジュビリーブレスが採用された。実はこのジュビリーブレスとの組み合わせは、1960年に登場した初の市販モデル、Ref.1675からGMTマスターだけで採用されている仕様で、今回が初めてということではない。その意味ではアンティークファンには逆にしっくりくる仕様と言えるのかもしれない。加えてコンシールドアタッチメントシステムにより、ジュビリーブレスとケースの接続部分はつなぎ目がなく、一体化されているという。
ブランド名
ROLEX/ロレックス
モデル名
GMTマスターⅡ
型番
Ref.126710BLRO(ケース)、 Ref.69200(ブレス)
ケース素材
904Lステンレススチール
ベルト素材
904Lステンレススチール
サイズ
40㎜径(ケース厚不明)
防水性
100m防水
ムーヴメント
自動巻き(Cal.3285/耐磁性ブルー・パラクロム・ヒゲゼンマイ、パラフレックスショック・アブソーバ採用)、約70時間パワーリザーブ
税込み価格
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機能・特記事項
デイト表示、24時間表示、1時間単位の時針の単独可動機構、24時間目盛り付き両方向回転ベゼル、トリプロック(3重密閉構造)式ネジ込みリューズ、セーフティー機能付きオイスターロック、イージーリンク(約5㎜のエクステンションリンク内蔵)、高精度クロノメーター(日差−2~+2秒、COSC+ケーシング後にロレックスが認定)