STAIB
シュタイプ
高い品質を裏付ける
シュタイプ独自のノウハウ
1950~60年代に人気を集めたミラネーゼブレス。
金属の線材を編み込んで製作するこのブレスレットは、ドレッシーな雰囲気と手首になじむ着け心地の良さが魅力と言えよう。近年のヴィンテージデザイン人気が後押しして、再び注目度が高まっているミラネーゼだが、実はこれを製造できる企業は世界でも数少ないのが現状だ。
理由はミラネーゼ作りには専門技術と豊富な経験を必要とするからである。
ドイツ南部のフォルツハイムに本拠を構える“シュタイプ”は、伝統的なミラネーゼの製造技法を現代まで守り続けてきた貴重な企業のひとつ。1922年頃からミラネーゼブレスを製造しており、現在のラインナップにもそのノウハウが綿々と受け継がれている。
それを象徴する工程のひとつが、プレス作業だ。機械でシート状に成形された線材は、その後帯状にカットされる。ただ、カットされた線材の側面はどうしてもエッジが立ちすぎてしまう。
そこを、滑らかに仕上げていくことこそ、最も技術とノウハウを必要とするポイントだ。
それを象徴する工程のひとつが、プレス作業だ。機械でシート状に成形された線材は、その後帯状にカットされる。ただ、カットされた線材の側面はどうしてもエッジが立ちすぎてしまう。
そこを、滑らかに仕上げていくことこそ、最も技術とノウハウを必要とするポイントだ。
シュタイプではカットしたブレスレットの側面から、プレスをかけて滑らかにしている。一見何ともない工程にも思えるが、このプレスの圧力は実に60トン。ケースを打ち抜けるほどの圧力を熟練工が手作業でかけていく。こうすることで、ブレスレットは滑らかな肌触りとなるわけだ。
ミラネーゼブレスの専門メーカーとも言えるこのシュタイプ。実は2015年から日本でも販売されている。決して安価なものではないが、上質なミラネーゼを探している人はぜひチェックしてみると良いだろう。
(文◎藤井健人/写真◎神戸シュン)