新米記者が見つけた！ 10万円アンダーのユニーク腕時計第9回「文字盤の半分が見えない？」

2019年8月1日

新米女性編集者の松本由紀が、ユーザーの方と同じ第3者の目線で、“ちょっと変わった面白い腕時計”を毎週紹介！

　あっという間に第9回目となったこの企画。私もさまざまな時計を紹介してきて、時計にもいろいろなモデルがあることが分かってきた！今回紹介するユニークウオッチはこのコラムではおなじみの（？）針を一切使用せず時刻を示す時計、“odm（オーディーエム）”の“パレットコレクション”だ。以下、少しブランドについて紹介しておこう。

　オーディーエムは“Fun&Trendy（時を楽しむ）”をブランドコンセプトに1999年に設立されたデザインウオッチブランドだ。ブランド名は“original（オリジナル）、dynamic（ダイナミック）、minimal（ミニマル）”の頭文字からとっており、その名にふさわしい、独創的なデザインと斬新な発想で数々のユニークウオッチを生み出している。

》赤丸で示された数字を読む

　パレットコレクションは、絵画などに用いられるパレットからインスパイアされたモデル。パレットの様な扇形のパーツで部分的にカバーされた風防と、クラシカルなメモリをイメージした文字盤が特徴的だ。

　いちばん外側の12～6、その内側の6～12が時間、中央の回転ディスクで分を表示（時間表示は固定で、回転するのは中央の分表示だけ）。時間は手書き風の赤丸、分は文字盤中央に刻印された横棒で指し示している。文字盤全体ではなく、あえて約半分だけを見せて時間を表示する、前衛的なデザインがとてもユニークだ。

　デザインに加えて、時間を指し示す仕組みも面白い。実は、時間を示す赤丸は1枚の透明なディスクにプリントされているのだ。大きい赤丸（写真では3時位置）と、写真では隠れていて見えない小さい赤丸の2種類がプリントされており、透明なディスクが回転することによって交互に赤丸が登場。それぞれ、大きい赤丸が12～6まで、小さい赤丸が6～12までの時刻を示すというわけだ。

　てっきり、今まで紹介してきたような回転ディスク時計の様に、時間を指し示す赤丸は固定で、時間が表示されたディスクが回転する仕組みかと思っていたが、実際はそうではなく、それよりも複雑でおもしろい仕組みだったのだ。

　いちばんの特徴である回転する手書き風の赤丸もさることながら、私が注目したのは文字盤に描かれた目盛りのデザインだ。