国産時計ウオッチブランド“グランドセイコー”から、新作が続々と発表された。人気コレクションから登場するモデルの数々は、ブランドの現在地と未来を映し出す。本記事で、改めてその魅力を振り返る。
Evolution 9 Collection スプリングドライブ U.F.A. モデル
エボリューション9 コレクションの新作は、霧ヶ峰高原の樹氷をモチーフにした繊細な型打ち文字盤が特徴。淡いブルーが光を受けて輝き、清らかな自然美を表現している。レギュラーモデルは、軽量で美しいブライトチタン製のケースとブレスレットを採用し、優れた装着性を実現。
なお、今回新搭載のキャリバー9RB2は、スプリングドライブの最新機構で、年差±20秒の高精度とアフターサービス時の補正機能を備える。このムーブメントにより、ケースサイズは37mm、厚さ11.4mmとシリーズ最小である点も見逃せない。
限定モデルは世界80本限定で、プラチナケースに深みのあるブルー文字盤を組み合わせた特別仕様。レギュラーモデルは151万8000円、限定モデルは550万円で、2025年6月6日発売予定。
Sport Collection Tokyo Lion Tentagraph
また、Sport Collection Tokyo Lion Tentagraphは、ブランドの象徴である獅子をテーマにデザインされた力強いモデルだ。たてがみを思わせる文字盤は躍動感に満ち、ケースにはステンレスの約2倍の硬度を誇るブリリアントハードチタンを採用。獅子の爪をイメージした力強い造形にヘアライン仕上げが施され、金属の質感が際立つ。
三つのサブダイアルには椀状の別体パーツを用い、視認性を高めている。インデックスにはダイヤカットが施され、鋭さと精緻さを兼ね備える。ムーブメントには自社製キャリバー9SC5“テンタグラフ”を搭載し、毎秒10振動のハイビートでありながら、ツインバレル機構により約72時間のパワーリザーブを実現。クロノグラフ作動中も安定した駆動が可能である。
高精度を支えるデュアルインパルス脱進機や垂直クラッチ、操作性を高めた新形状のプッシャー、獅子の肉球を思わせるラバー裏面の突起をもつベルトなど、細部までこだわり抜かれている。快適な装着感をもたらすカーブした裏ブタや内巻きのバックルも魅力のひとつ。販売価格は231万円。