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【いまさら聞けない】ロレックスの人気モデル“エクスプローラー” の歴史と変遷

ロレックスのスポーツモデルでも常に上位人気にあるエクスプローラー。シンプルで視認性の良い3針モデルで、その誕生は1953年。3、6、9のみのアラビア数字インデックスが、無骨ながらクールな印象を与える。サブマリーナーと同じ年に生まれたモデルで、未踏の地を訪ねる探検家のために生まれたコンセプトはいまでも不変だ。その歴史を追っていこう。

初代モデルはRef.6350。搭載されているCal.A296はバブルバックの最終型で、分厚いローターが搭載された自動巻き。先端が球状になった秒針が特徴的だが、このモデルは短命に終わっている。ハニカムダイアルや白文字盤なども存在し、そうしたレアモデルならいまの相場では軽く2000万円近い価格になるだろう。
またほぼ同時期(むしろ6350よりも先行して)にRef.6150もリリースされていたが、こちらはノンクロノメーター仕様で、かつ必ずしも文字盤に“EXPLORER”の文字が入っていたわけではなかったため、6350が初代モデルにみなされている。

2代目のRef.6610の登場は1955年。ミニッツサークル付きの文字盤は6350などに同じだが、ムーヴメントは両方向回転ローターのCal.1030に更新されて、信頼性と巻き上げ効率がアップしている。このムーヴメントの更新によって、ケースバックもバブルバックからフラットな形状になり、腕へのなじみが良くなっている。

【商品詳細】Ref.1016。SS(36mm径)。自動巻き(Cal.1570)。1974年頃製。288万2000円。取り扱い店/コミット銀座 [ショップページはこちら]

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続く3代目のRef.1016は1960年から1989年頃にかけて発売されていたロングセラーで、このモデル以降はいまの市場でも比較的よく見かけることができる。Ref.1016は発売期間が長かったため、様々なマイナーチェンジが行われており、初期モデルにはミラーダイアルも存在するし、ムーヴメントもハック機能があるものとないものがある。一般的には初期のミラーダイアル仕様が最も高額で、続いてハック機能が付いた後期型、マット文字盤の前期型の順で市場価格が高い。

4世代目のRef.14270は1990年に登場し、2000年まで流通していた。5桁レファレンスになると機能的にも現行にかなり近くなり、風防はプラスチックからサファイアクリスタルに、ムーヴメントはハイビートのCal.3000に更新されている。日本では人気ドラマで主人公が使っていたこともあって、当時は爆発的な人気となった。正規価格も40万円弱と手が届きやすいこともあって、街中でもよく着けている人を見かけたものだ。

2000年には6桁レファレンスのRef.114270、2010年には39mm径と大型化されたRef.214270へと進化して、いまは40mm径のRef.224270の注目度も高い。しかし、現行の大きめなサイズ感がしっくりこないと旧モデルを探すエクスプローラーファンは少なくない。初期のモデルはかなり高騰していてなかなか手が届きにくいが、1990年代のRef.14270あたりならば、流通量が多くアンダー100万円でも探すことができるし、小ぶりなサイズ感も楽しめる。

 

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