今回の注目した“メカ・クォーツ搭載クロノグラフ”とは、簡単に言うと、機械式(メカ)とクォーツの特徴を両方備えたクロノグラフである。
クロノグラフ針の動きが大きな特徴で、一般的なクォーツ式の1秒毎に動くステップ運針ではなく、機械式ムーヴメントのごとくスムーズに動くスィープ運針。加えてセイコー製の場合は、クロノグラフ針をリセットする際に、機械式クロノグラフのように瞬時に帰針する。
手頃で便利なクォーツながら、機械式クロノグラフのような操作感と動きを楽しめるわけだ。
グローバルで見ると、メカクォーツを採用する時計ブランドは増えているが、日本で展開しているブランドとなると決して多くはない。片手でも余るほど数が少ないのだが、そうしたなかで、あえてメカクォーツクロノを採用するというのは、それだけで製品に並々ならぬこだわりをもっている表れともいえるだろう。
本記事では、セイコー製メカ・クォーツを搭載するおすすめモデル3選を紹介する。いずれも個性とクオリティの高さが光る魅力的な時計なので、ぜひチェックしていただきたい。
【画像】“メカクォーツ”クロノグラフ3選、デザインを見比べる
Nivada Grenchen(ニバダ・グレンヒェン)
クロノキング メカクォーツ 5カラー インターベゼル タキメーター セット
1960年代後半から70年代に製造されたアーカイブモデル、クロノキングの復刻モデル。真紅の針、夜光バーインデックス、ポンププッシャーなど往年のモデルからデザインを継承しつつ、本作ではセイコー製のメカ・クォーツを採用することで、手頃な価格で名作の雰囲気を楽しめる。
メカ・クォーツに加えて注目したいのが、インターチェンジャブルベゼルだ。本作のベゼルはツール不要で簡単に交換できる構造になっており、気分に合わせて色違いのベゼルを交換できる。ブルー、オレンジ、レッド、ブラック、5色のベゼルが付属しているが、どことなくエイジングしたアンティークウオッチを思わせる色合いなのも魅力と言えるだろう。
【画像】バリエーションは5色、クロノキングのデザインを見比べる
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OUTLINE(アウトライン)
2レジスタークロノ シリーズ II (ブラックベゼル×逆パンダ)
SEIKOのメカククォーツ、VK64搭載モデルの第2弾。1960年代らしいレトロな雰囲気を出すためにインダイアルは横二つ目スタイルを採用。ベゼルのタキメータースケールやインダイアルに当時の雰囲気を感じさせる書体を使用し、さらに時分針も古風なアルファ型を採用することで、よりクラシックな雰囲気を強調している。
時計本体に加えて特徴的なのが、歴史にその名を刻むメッシュブレスレット、フォースナー社“コムフィット”の復刻版が標準装備されている点。60年代にNASAの有人宇宙計画で宇宙飛行士が装着されていたとされる伝説的なメッシュブレスレットで、時計好きの間では62年10月のマーキュリー・アトラス8号のミッションで、宇宙飛行士が着けていたオメガ“CK2998”にはコムフィットが装着されていたことが知られている。
【画像】アウトライン“2レジスタークロノ”を別アングルで見る
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