世界の金融・経済情報を配信しているブルームバーグは1月3日付けの記事で、今回の価格改定の主な要因を「2024年は金が27%上昇し14年ぶりの大幅高となった」と報じている。
事実、定価改定でのゴールドモデルの値上がり率を見ると特にデイトナが顕著で、そのほとんどが119%と2割近い上げ幅となっている。なかでもオイスターフレックスモデルが1番で119.85%というモデルもあるぐらいだ。
ではこれが金額ベースだとどうなるのか。オイスターフレックスのブラック×シャンパンのRef.126518LN(下の写真)を例にとると、459万2500円だった定価は今回549万1200円とその差89万8700円と異常だ。
これを並行輸入店の12月時点での実勢価格で比較すると、当時の安値で690万円前後。対して現在インターネット上に掲載されている同モデルの新品実勢価格は700万円台半ばから後半のものが見受けられた。ただし、これもまだごく一部のショップの情報で掲載数自体は圧倒的に少ない。つまりそれだけ想定を超える今回の上げ幅だったということだろう。
東京・銀座にあるコミット銀座の鑑定士・金子氏に聞いたところ「特にデイトナの一部ゴールドモデルは何百万円というプレ値のため、為替の動きによって変動する金額も大きい。今年は為替の面でも先行きが不透明なため、そのあたりも含めて慎重にならざるを得ない」と語っていた。
ちなみに、デイトナ以外のゴールドモデルに目を向けると、例えばサブマリーナーデイト(Ref.126618LB)が新定価656万4800円に対してある並行輸入店での新品実勢価格は688万円。その差31万5200円と比較的に小さい(こちらを参照)。
すべてを調べたわけではないため断定はできないが、デイトナ以外ならばショップに在庫があればこういった状況も考えられる。もしゴールドモデルを狙うとすればデイトナ以外に目を向けてみてはいかがだろう。加えて現行中古ならば定価ベースで考えると金額的には新品以上にいま最も買い得と言えそうだ。
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