アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ポルシェデザイン by IWC
オーシャン2000
世界的なドイツの自動車メーカー、ポルシェ創設者の孫であり、名車として知られる911や904を手がけたフェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェが1972年に設立したデザインスタジオ、ポルシェデザイン。今日、多彩なプロダクトをプロデュースしている同社が最初に手がけたのが、実は時計である。
とは言え、当初時計製造における専門知識をもたないデザインスタジオだったゆえ、ほかの企業と提携を結んでいた。それがオルフィナ、IWC、エテルナの3社である。
なかでも多くのヒット作を生んだのが、78年から97年まで提携が続いたIWC時代だ。
78年に登場したコンパスウオッチを皮切りに、チタニウムクロノグラフなど、洗練された意匠と機能性を両立した時計を輩出。いずれも名作揃いだが、なかでも最大のヒット作となったのが“オーシャン2000”である。
このオーシャン2000は、もともと旧西ドイツ軍からの要請を受けて開発された軍用ダイバーズとして1982年に誕生した。今回取り上げているのは、その基本デザインを踏襲しつつ、細かい仕様を変えて同時に展開された市販用のモデルだ。軽量なチタン外装に加え、2000m防水のハイスペックを備えた同作は、従来のダイバーズウオッチと一線を画すスマートな意匠も人気を博した。
ちなみに、軍用モデルではオレンジの分針、ブラックベゼル、文字盤右上にトリチウム夜光を使用していることを示す“3H”の文字(表記がない個体もあり)を備えており、一見して違いがわかるようになっている。製造数も少なく、ミリタリーウオッチファン垂涎のモデルだ。
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文◎LowBEAT編集部