NASAの宇宙開発計画で宇宙飛行士に使用された時計、というイメージが強いオメガのスピードマスターだが、堅牢で信頼性が高く、視認性に優れたデザインで知られる初代モデルは、当時アメリカ空軍に所属していた数多くのパイロットに選ばれた時計でもあった。
オメガは、そうした歴史的背景と実績にオマージュを捧げ、新作“スピードマスター パイロット”を発表。2024年12月13日にオメガ直営ブティックでの発売後、正規取扱店での販売も順次開始する。
40.85mmのシンメトリーなデザインは、1957 年に誕生した初代”スピードマスター”からインスピレー ションを得たものだ。光の反射を防ぐためにブラッシュ仕上げをベースにしており、ベゼルにもマット仕上げのアルミニウムリングを採用。視認性に配慮された仕上げが施されている。
ベゼルのタキメータースケールについては、有名な“ドット・オーバー 90(DON:90の数字の斜め上にドット)”と“ドット・ダイアゴナル・トゥ 70(70の数字の斜め下にドット)”が配されており、初代のレガシーがしっかり継承されたデザインなのもマニア心をくすぐるポイントだ。
グレイン仕上げのマットブラック文字盤に配された時・分針とインデックスには、グリーンに発光するホワイトのスーパールミノバが施され、暗い夜間飛行中にはグリーンの発光で優れた視認性を発揮。クロノグラフ秒針の先端はオレンジのニスで仕上げられ、69年に登場したフライトマスターのインダイアルを彷彿とさせる個性的なデザインを際立たせている。
また、二つのサブダイアルも本作を印象付けるポイントのひとつ。傾斜がつけられた外周がオパリン仕上げの中央部を囲むスタイルで、3時位置のサブダイアルは、印象的な三角形のマットオレンジの針と転写したホワイトの数字による同軸積算計で、航空機の“燃料消費率”インジケーターから着想を得てデザインされたという。9時位置にレイアウトされたスモールセコンドは、マットイエローの針とブルーの人工水平線があしらわれており、こちらはコックピットの目標照準表示から着想を得ているようだ。
ムーヴメントには、スイス連邦計量・認定局(METAS)に認められたコーアクシャルマスタークロノメーター“Cal.9900”を搭載。外周には防水性を表す“100m/330ft”の文字が記された。ケースバックには、シーホースのメダリオンがあしらわれており、スピードマスターの伝統を感じさせる仕様となっている。
ブレスレットは、オメガが特許を持つコンフォートリリースシステムを備えたスチール製のほか、グレーのNATOストラップと付け換え用ツールが特製トラベルポーチとともに付属する。価格は146万3000円。
【問い合わせ先】
オメガ
TEL.0570-000087
文◎Watch LIFE NEWS編集部
【そのほかのニュースもチェック!】
■【オメガのアンティーク時計がほしい】初心者は何を買ったらいいのか?
■【オメガ・グローブマスター】見た目は“コンステ”そっくりなのに名前が違う謎
■【オメガが日本でも作られていた!?】手首の細い日本人向けにリサイズした日本製ケースをもつシーマスター|編集部注目のアンティーク時計