アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ギャレット
フライングオフィサー
かつてクロノグラフを製造できたのは一部の時計メーカーに限られていた。
そのひとつが創業者ジュリアン・ギャレットの名を冠した“ジュリアン・ギャレット社”を起源とするギャレットだ。同ブランドでは創業時よりクロノグラフの製造に尽力しており、1910年代から20年代にかけては、腕時計でワンプッシュクロノグラフの開発にも成功している。
そんな同社のエポックメイキングのひとつが、今回取り上げる“フライングオフィサー”だ。
1940年代に開発された同作は、世界初の簡易版ワールドタイム機能付きクロノグラフウオッチとして知られる。1から12までの数字が刻まれた回転ベゼルと、世界の主要都市を示すダイアルインジケーターが特徴で、これはパイロットが飛行中に時差を確認するための機能として設けられた。またアメリカ軍のパイロットからの要望で開発されたといわれており、非公式ながらもアメリカ海軍航空隊、スイス空軍に採用された実績をもつ。
そのためだからだろう、都市名は12時位置の“NEW YORK”を起点に設けられている。
34.5mm径という小振りなケース内に、クロノグラフや都市名、スネールタキメーターといった様々な要素が凝縮された文字盤デザインも本作の大きな魅力である。
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文◎LowBEAT編集部