去る11月18日から日本で本格的にスタートを切ったロレックスの認定中古プログラム。そしてその実態が少しずつわかってきた。筆者はまだ訪れていないのだが、友人のロレックス愛好家がさっそくロレックス ブティック 表参道をのぞいてきたというので、その様子について簡単に紹介したいと思う。
彼が言うには、まず一番に驚いたのが接客や対応がとても丁寧だったということ。予約して行ったわけではないため、ナーバスになっていて色々と制約があるのかと覚悟して行ったようだが、とてもフレンドリーにいろいろな質問にも答えてくれて、何とスマホで時計の写真まで撮っていいと言われるぐらいだったらしい。そして撮ったのがここに掲載したサブマリーナーデイトの写真である(ほかにも5〜6枚あった)。
つまりはそれほどSNSなどで拡散されようが気にしていないということなのだろう。事実、その価格がオープンになったところで、営業上で何か問題があるわけでもないわけで、本家ロレックスとしてはそもそも既存の2次流通市場と競っているわけではないということなのかもしれない。
品揃えとしては店頭に出ているスポーツモデルは掲載した写真に写っているサブマリーナーデイトとシードゥエラー以外に、エクスプローラー、ミルガウスが並んでいたようである。
そして気になる中古価格だが、写真に写っているステンレスと18金ゴールドとのコンビ(ロレックスではロレゾールと呼ぶ)のサブマリーナーデイトを例にすると、店頭ではすべての商品にレファレンスナンバーが表示されていないため厳密にはわからないが、右の青サブことブルーのサブマリーナーデイトのラグ部分横にバネ棒用の穴が確認できるため、おそらく2003年以前に製造されたRef.16613ではないかと思われる。
それを前提として現在の一般的な2次流通市場での実勢価格を調べると140〜220万円台といったところ。この個体が推測どおり2003年以前の個体だとすると表示価格の211万5300円は金額的には高めの設定となる。しかし、ロレックスがしっかりとメンテナンスをして新品に近い状態に整えた個体だというお墨付きがあるという点を考えると、決して高くはないような気もする。さて、みなさんはどうお感じになるのだろうか。ちなみに購入には公式サイトから事前予約が必要だ。
なお、ロレックスの認定中古プログラムについては、一昨日の金曜日に発売になった高級時計の専門誌「パワーウオッチ 139号」において4ページにわたる特集を急遽掲載している。既存の並行輸入店12社に緊急アンケート調査を実施。ロレックスの認定中古について既存2次流通市場はどう捉えているのかや今後の予測などについてまとめている。なかなか興味深い内容なのでぜひチェックしてほしい。
【バックナンバー】
■「ロレックス認定中古プログラム」海外の業界関係者が指摘するメリットとデメリットとは!|菊地吉正の【ロレックス通信 No.240】
■専門店に聞いて驚いた。ショッピングローンを利用したロレックスの購入!|菊地吉正の【ロレックス通信 No.275】
■下落が続く“デイトナ”。専門店に聞いた「いまデイトナを買うなら“現行”それとも“旧型”?」|菊地吉正の【ロレックス通信 No.272】
■アメリカの動向が気になる! 11月度のロレックス相場定点チェック!|菊地吉正の【ロレックス通信 No.277】
■主要11モデルの週刊ロレックス相場(11月29日更新)