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【噂は本当だった】 編集部撮り下ろしデイトナル・マンのイエローゴールド仕様 |菊地吉正の【ロレックス通信 No.278】

今回は先週お伝えしたようにロレックスが日本でスタートさせた認定中古プログラムについて書こうと思っていたのだが、ちょっと事情があって来週に持ち越しになった。そこで今回はすでにご存じの方も多いかもしれないが、当連載ではまだ取り上げてなかったデイトナ ル・マンの18金イエローゴールドモデルを紹介する。

24時間耐久レースとして歴史が長いル・マン。2023年に100周年を迎えたことを記念してロレックスからは同年の新作モデルのひとつとしてデイトナのル・マン100周年スペシャルモデルが18金ホワイトゴールド仕様(Ref.126529LN)で発売された。

1980年代まで製造されたデイトナの手巻き時代に存在し、レギュラーモデルにはない特別な文字盤仕様の通称エキゾチックダイアル(ポール・ニューマンの愛称も)の要素を取り入れたり、スポーツ系で初のシースルーバックを採用するなど大きな話題を呼んだ。

しかし、発表からわずか1年で生産終了。そんな同時期にSNSを中心に18金イエローゴールドモデルのウワサが流れていたのである。当時ロレックスから公式発表された事実はなく、また国内外の時計メディアなどでも取り上げていなかったことから、当初はウワサにすぎないという見方が強かった。それが突如として日本の並行輸入店から入荷の一報が当編集部に入り、真っ先に実機を撮らせてもらったのがこの写真というわけだ。

デイトナ ル・マンのイエローゴールドが掲載された弊誌「パワーウオッチ 11月号(No.138)」。日本のメディアでは最速だった

レファレンスナンバーは126528LN。公式カタログに載らない、いわゆるシークレットモデルとしてごくわずかに製造されたもののようだ。ちなみに日本で最初に付いた実勢価格は、ホワイトゴールドで3500万円(定価5万1400ドル、155円換算で796万7000円)。対してイエローゴールドは約5500万円(定価は不明)だった。日本には数本入ってきたようである。

なお、著名ユーチューバーがホワイトゴールドに続いてこちらも購入したことでも話題となったため、YouTubeでご覧になった人も多いのではないか。

現在の実勢価格を世界最大の高級時計マーケットプレイス、Chrono24で確認すると、未使用品でイエローゴールドが5000万円前後、対してホワイトゴールドは3500万から4000万円台前半といったところである。

【画像】ディトナ“ル・マン”の編集部実機撮り下ろし写真で細部をチェック!(7枚)

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菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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