オリエントスターは長年にわたってスケルトンウオッチを作り続けてきた実績があり、古くは1990年代初頭のモンビジュなどの名機がある。その伝統が今回のコンテンポラリー コレクションでのスケルトンモデルにつながっているのだが、こうしたユニークなスケルトンウオッチを手がけられる背景には、高いムーヴメント製造技術があればこそだと感じる。
この時計をパッと見た印象は、とにかく“目映い”ということ。表面に見えるムーヴメントのパーツはグレイベースなのだが、肉厚な設計を生かして深く面取りされており、どの角度から見てもキラキラと光を反射する。
Orient Star(オリエントスター)
M34 F8 スケルトン ハンドワインディング
■Ref.RK-AZ0103L。SS(39mm径)。日常生活用強化防水(5気圧)。手巻き(Cal. F8B61)。国内限定200本。39万6000円
【画像】入念な仕上げを施したスケルトン文字盤、装着感をもっと見る
本作は“深宇宙に輝く恒星の光”をデザインテーマにしているが、これはたしかに銀河に煌めく大群の星のようだ。しかも筋目の処理によって、反射光の色合いが非常に複雑になっており、虹や恒星の輝きのように様々なトーンを放つのだ。
搭載されている手巻きのF8キャリバーはパーツも肉厚でしっかりしており、見るからに耐久性が高そうだ。6時位置には先端のMEMS加工技術によるシリコン製ガンギ車も視認できる。
限定モデルは、このスケルトン文字盤にブルーグラデーションの外周リングと、黒めっき仕上げのベゼルを合わせて、ディープな宇宙の世界観を表現した。ブラックベゼルがデザインを引き締めており、同時にアクセントにもなっている。
ムーヴメントと同じく、鮮明なブルーの時分針にも多面的な造形と入念な仕上げが与えられており、キラキラと光を反射する。針、文字盤ともに存在感抜群なので、そういう意味では、ビジネスパーソンのデイリーユースとしては好みが分かれるところだろう。
ただ、このやり過ぎなまでのスケルトン文字盤の作り込みは、時計ファンとしては大いに歓迎したい。ペルラージュ仕上げと深く立体的な面取りを施したムーヴメントは美しいし、建築物のように立体的な造形は、眺めていても実に楽しい。ムーヴメントの仕上げは相当念が入っているが、それでいて30万円台という価格はちょっと驚異的だ。
【問い合わせ先】
オリエントお客様相談室
TEL.042-847-3380
文◎Watch LIFE NEWS編集部
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