アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ヴァシュロン・コンスタンタン
ラウンド Ref.6506
2025年に創業270周年を迎える時計界の超老舗ヴァシュロン・コンスタンタン。同ブランドはかつてジャガー・ルクルトのベースエボーシュを好んで採用していた。
そのなかでも愛好家から高い評価を得るムーヴメントのひとつが手巻きの1000系キャリバーである。
同キャリバーが高い評価を得ている理由は、ずばり優れた性能と美観、薄さを兼ね備えた点にある。1000系にはスモールセコンド仕様の1001、センターセコンド仕様の1002、そしてこれらよりもさらに薄型化した1003とバリエーションあるが、1003の厚みはわずか1.64mmしかない。
加えて直径は20.8mmと小振りで、ドレスウオッチに搭載するのにうってつけのムーヴメントだったのである。
もっとも、そのムーヴメントの径の小ささからケースサイズ自体も主に32mm前後と小振りなものが多い。実は海外ではこの小さいゆえに需要がそれほど高くなく、相場は控えめだ。
時計としての完成度をみればパテック フィリップにも匹敵しながら、100万円アンダーでも十分狙える個体が多いヴァシュロン・コンスタンタンの1000系キャリバー搭載モデル。
小振りなアンティーク時計を探している人は、ぜひ選択肢のひとつに加えてほしいモデルだ。
文◎堀内大輔(編集部)
画像協力◎黒船時計古酒店