1950年代〜60年代にかけて旺盛を極めた腕時計におけるムーンフェイズ機構。ムーンフェイズディスクと呼ばれる1枚の歯車を回転させ、月の満ち欠けを表現する機能だ。かつては船乗りなどの海に関わる人たちにとって必要不可欠な機能だったが、いまは実生活において使われることはほとんどない。しかし古典的機構としてデザイン的な要素で搭載されるモデルもあり、根強いファンも多い。
かつては高度な技術が必要なことで、ムーンフェイズ搭載モデルは高額な傾向にあったが、いまは汎用ムーヴメントを製造するメーカーが増えたことによって、手が届く価格帯でもラインナップが豊富だ。
そこでこの記事では、そんな手が届く価格帯のムーンファイズ時計をクローズアップ。4万円台のクォーツモデルから30万円台の本格機械式モデルまで、価格順に幅広く紹介していく。
【画像】5万円台〜30万円台まで幅広くセレクト!“ムーンフェイズ時計”を一気に見る
【手が届く価格で狙うムーンフェイズ時計①】
OMEGA × SWATCH(オメガ × スウォッチ)
ミッション トゥ ザ ムーンフェイズ フルムーン
ほかのモデルと同じくスピードマスターからデザインを踏襲し、NASA非公式マスコットスヌーピーをモチーフにした大人気コラボモデル。上画像のホワイトの“フルムーン”とブラックの“ニュームーン”が発売されている。
スヌーピーが寝そべっている2時位置のムーンフェイズには、キャッチーなスヌーピーのイラストに加えてスヌーピーのコミックストリップの有名なセリフの引用が三日月と星の中に隠されており、非常に個性的なムーンフェイズモデルとなっている。
また、8月に期間限定で発売されたシリーズ最新作にもムーンフェイズが搭載されている。気になる方はそちらも合わせてチェックしてみよう。
【問い合わせ先】
スウォッチ
TEL.0570-004-007
【手が届く価格で狙うムーンフェイズ時計②】
ZEPPELIN(ツェッペリン)
マリーネ
ドイツが誇る飛行船 ツェッペリン号をイメージしたクラシカルなデザインと、ドイツ時計らしいクオリティが融合した時計ブランド“ZEPPELIN(ツェッペリン)”に2024年3月に加わった、マリーネシリーズの3モデル。
3時位置はデイト表示、6時位置にムーンフェイズ、9時位置はデイ表示がレイアウトされた文字盤は、ロマンティックさと機能美を感じさせるニュー・クラシカルな雰囲気漂うデザインだ。クォーツムーヴメントには、信頼性の高いスイス製メーカー・ロンダ社の706.1が搭載されている。
【問い合わせ先】
ウエニ貿易
TEL.03-5815-3277
【手が届く価格で狙うムーンフェイズ時計③】
ORIENT STAR(オリエントスター)
M45 F7 メカニカルムーンフェイズ
国産機械式時計の老舗ブランド、オリエントスターの旗艦コレクション。ポインターデイトを同軸で備えた6時位置のムーンフェイズ、象徴的な12時位置のパワーリザーブインジケーターに加え、9時位置にはテンプの動きを鑑賞できるハートビートを備えている。
高い質感はもちろん、機械式時計ならではの機構とメカニカルな造形を楽しめる。筆者のおすすめは上写真の、ムーンフェイズが映える夜空のような文字盤モデルだが、ほかにもバリエーションがあるため、好みに応じて選択できる。
【問い合わせ先】
オリエントお客様相談室
TEL.042-847-3380
【手が届く価格で狙うムーンフェイズ時計④】
RAYMOND WEIL(レイモンド ウェイル)
ミレジム ムーンフェイズ
GPHG2023(ジュネーブ時計グランプリ)のチャレンジ賞を受賞して話題を集めたレイモンド ウェイルの“ミレジム”コレクションのムーンフェイズモデル。
39.5㎜と35㎜のサイズ別で展開され、モデルごとに微妙に異なる表情を見せる。とりわけ中央のデニムブルーモデルは控えめながらもラグにダイヤが配されるなど、ユニセックスな魅力を放っている(本モデルのみ価格が異なる)。
セクターごとに微妙にニュアンスが異なる文字盤仕上げとなっているが、6時位置のムーンフェイズは共通仕様だ。
【問い合わせ先】
ジーエムインターナショナル
Tel.03-5828-9080
次のページでは、各種画像のほか、ここで紹介しきれなかったほかのムーンフェイズ時計も掲載。クラシックな魅力あふれるお気に入りのモデルを探してみてほしい。
文◎市村信太郎(編集部)
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