1892年アメリカで創業したハミルトンは130年以上の歴史を誇る時計ブランドだ。ハミルトンのウオッチメイキング技術はアメリカの鉄道黎明期とともに発展し、軍用時計としても第一次世界大戦からベトナム戦争まで、アメリカ軍の作戦を支えたことで知られている。
まさに、アメリカの発展と共に歴史を刻んできた時計ブランドなのだが、もうひとつ忘れてはいけないのが、アメリカ文化の象徴と言えるハリウッド映画との結びつきの強さだ。ハミルトンの映画デビュー作となるのが、1932年公開の名作『上海特急』。同作では“フリントリッジ”と“パイピングロック」が採用され、主演のマレーネ・ディートリッヒと共演を果たした。
その後も、ハミルトンは51年製作の『フロッグメン(第二次世界大戦中のアメリカ海軍潜水士チームをめぐる実話を描いた作品)』でUSN-BUSHIPSキャンティーンダイバー、エルヴィス・プレスリーの主演作『ブルー・ハワイ』でベンチュラと、ハリウッド映画の黎明期にプロップマスターや監督たちから選ばれ続け、“ムービーブランド”としての名声を確立。ハリウッド映画を中心に、これまでに500本以上の映画に登場しているのである。
直近では人気SF映画の続編『デューン 砂の惑星 PART2』(3月15日公開)で、ハミルトンが特別に製作したリストデバイスが採用されたことも話題となっているが、今回の記事では、映画に登場したハミルトンの時計から、注目のモデルを編集部がセレクトしてみた。
『インターステラー』でメインキャラクター“マーフ”が着用
カーキ フィールド
マーフ オート スタンダードBOX版
2014年に公開されたクリストファー・ノーラン監督のSF超大作『インターステラー』のために特別にデザイン・製作された“マーフ ウォッチ”の市販版。映画のメインキャラクター“マーフ”が着用したモデルを忠実に再現。秒針はラッカー仕上げで、モールス信号で現した“Eureka”の文字がプリントされている。映画ファンのみならず、ハミルトンファンにとっても特別なモデルと言えるだろう。