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アメリカ大陸横断鉄道や米軍御用達の時計として発展。ハリウッドを中心に500本以上の映画にも登場しているアメリカ発祥の老舗ブランド、ハミルトン。この記事では、時計好きで知られる 野性爆弾 くっきー! さんと共に、人気モデル“カーキ”シリーズの魅力を深掘り。オリジナルのミリタリーウオッチと現行の復刻モデルを比較しつつ、“カーキ”シリーズの魅力を紹介していく。
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―非常に多趣味な方で知られてるかと思うんですけれども、時計も相当お好きですか? ここ最近は軍用時計に興味があるとか。
くっきー!:時計好きですね。軍用時計はここ最近ですよ。もう、大先生に教えていただいて。肩に沼に落とされた感じですよ。
―ハミルトンの時計にはどういうイメージをお持ちでしたか?
くっきー!:勝手ですけど、なんとなく軍用=ハミルトンみたいな感じのイメージをなぜか持っていて、ていう感じですかね。あと、まあ、エルヴィス・プレスリーが着けてたあれ(ベンチュラ)とかもありますけど。今もですけど、昔もかっこいいっていうイメージがあります。
―ハミルトンは1892年にアメリカのペンシルバニア州で創業したブランドです。現在はスイス製の本格時計としてビジネスシーンにもマッチする“ジャズマスター”、エルヴィス・プレスリーも愛用した“ベンチュラ”など、多彩なコレクションを展開していますが、なかでも同社を象徴するモデルとして人気を集めているのがアメリカ軍用のミリタリーウオッチをルーツにもつ“カーキ”です。今回は青山にあるアンティークウオッチの名店キュリオスキュリオを借りて、オーナーの萩原さんにオールドハミルトンの魅力を紹介していただこうと思っています。では、さっそくお願いします。
萩原:アンティークと現行品(復刻モデル)があるんですけど、それぞれ対応したモデルを今回は用意してみました。
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萩原:古い順に説明したいと思うのですが、まずは“USN-BUSHIPS”。“US NAVY BUREAU OF SHIPS”という、アメリカ海軍の艦艇局に支給された時計です。船舶の設計とか製造とか管理とか、そういうのを一手に請け負ってた部署っていうのがあって、そこから軍人だったり、軍の関係者に時計が支給されていました。これがちょっと、その中でも特殊なモデルで、ここに鎖でリューズキャップが付いてるんですよ。これはどういう人たちが使ったかというと、“UDT”っていう、水中爆破チームがあって、そこの任務をする兵士が使ってたんですよ。
くっきー!:やべーっすね、そういうの。かっこよすぎますね。
萩原:強襲上陸作戦とかで、上陸する際に、障害物とか機雷とか、そういうのがあると上陸できないので、偵察に行ってそういうのを除去する。上陸する通路を作るんです。
くっきー!:地面平らにしよるんですか? 海地面を平らにして? だから、こんな御大層にキャップつけて、いっさい水入らんように。
萩原:この時計はガラス(風防)なんですけど。鉛を外周に流し込んで(ガラスをケースに鉛で溶着)防水してるんですよ。普通は風防はプラチック製で、突っ張ってるだけなんですけど、これは防水性能を高めるために鉛を流してます。キャップのところにパッキンも入れて閉めて、水が入らないようにしてます。50フィートの防水性能(当時)って言われてるんですよ。
くっきー!:50フィートってどれぐらいですか?
萩原:15メートルぐらい。海岸線の作業なんです。
くっきー!:これハミルトンって書いてないですね。
萩原:文字盤に掘り込み文字が下に入ってるんです。
くっきー!:めちゃめちゃかっこいいですね。
萩原:そして、これが復刻モデルのカーキ ネイビー オープンウォーター オートです。
くっきー!:これ(USN-BUSHIPS)が進化して進化して、こう(カーキ ネイビー オープンウォーター オート)になったんですか。すごいな。鬼太りしてますね。ホンジャマカの恵と石ちゃんぐらいの差がある。キャップじゃないけどガードになってる。ベゼルも付いてる。えらい変わるもんですね。映画の『ツインズ』ぐらいわかんないですね。シュワちゃんと背のちっちゃいあの。
萩原:これは第二次大戦中のモデルなんですけど、その時ハミルトンて、100万個? 100万個近く、もう一般の時計作らないで、100万個も軍に納入していたんですよ。
くっきー!:軍にシフトを全部振ったってことですか!? 今ちょっと軍のことやってますんでって?
萩原:当時の広告とかで、一般向けの報告とかで、“お客さんもうちょっと待ってください”と、いう広告も出してたくらいです。100万個も作ってるんですけど、残ってないです。そんな出てこないですね。
くっきー!:100万兵もおったってことでしょ。いろんな事務員とかもおるでしょうけど。どれが100万本。これ?
萩原:全部で。色々なモデルです。陸軍とか海軍とかトータルですね。