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1940年代の軍用時計を思わせるケースデザインだが、角度を付けて立体感を強調したベゼル、エッジを際立たせたラグなど、細部に装着感と美観を高める作り込みを徹底し高級時計らしい質感を獲得している。ラグと角度を合わせて流線型のフォルムを際立たせたフラッシュフィットの造形もすばらしい。


わずかに光沢を持たせた黒文字盤にはミニッツサークル、夜光塗料を立体的に盛ったアラビアインデックスをプリント。ミニッツサークルにも5分刻みで夜光を塗布しており、視認性はかなり高い。夜光をこんもりと盛った仕様は往年のパイロットウオッチや軍用時計から取り入れたものと思われる。


文字盤、ケースの個性的なデザインに加えてヴィンテージ1960の特徴となっているのが、文字盤中央に同軸で設置されたクロノグラフ針(上)と60分積算計の針(下)。そのユニークな設計に加え、一見するとスプリットセコンドクロノグラフに見えるメカニカルなデザインが魅力的だ。


コマを一つひとつ別体で成形し、表面と側面を丁寧に研磨した観音開きのバックルを採用。バックルを閉じるとブレスレットのつなぎ目がわからないようにデザインされており、重厚感のある実用的な作りを備えつつ、同時にドレスウオッチに通じる美観が考慮されているのが面白い。

 

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