ロレックスが誇る3大発明といえば、“オイスターケース”、“デイトジャスト機構”、そして今回紹介する“パーペチュアル”だ。
ときは1920年代。手巻き時計の時代、リューズで常にゼンマイを巻く必要があった。ロレックスは26年に防水の“オイスターケース”を開発したが、水の侵入を防ぐには、ゼンマイを巻いた後にリューズを再びねじ込んで密閉状態にしないとならない。しかし、ユーザーがそれを忘れてしまい、水が内部に入るという問題が浮上した。
そこでロレックスは、手で巻き上げる作業を省いた腕時計の開発を迫られ、20年代後半に入り本格的に自動巻きの開発に着手。そして31年、腕時計として世界初の偉業を成し遂げる。半円形のローターを360度回転させてゼンマイを巻き上げる革新的な自動巻き機構を開発し、初の自動巻きムーヴメントを発表したのだ。これは“ロレックス・パーペチュアル”として商標登録された。
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ちなみにローターとは、回転錐とも呼ばれる自動巻きの時計に使われる扇状のパーツだ。腕の振りにより回転し、ゼンマイが自動的に巻き上がる。これにより、リューズを操作せずとも時計は時を刻み続けることができるのだ。
360度全回転の片方向巻き上げ方式を採用したパーペチュアル機構は、ちょっとした腕の動きにも反応。それまでの自動巻きの問題点とされていた巻き上げ効率の悪さを見事に克服した。防水に対する不安を軽減するとともに、腕時計の実用性をさらに高めた画期的な発明となったのだ。
防水ケースの“OYSTER(オイスター)”と自動巻き機構“PERPETUAL(パーペチュアル)”。これらが採用された時計には必ずロレックスのブランドロゴとともに、文字盤上に“OYSTER PERPETUAL”と記載される。これは当時から今日までずっと変わらない。ロレックスの偉大な発明を表す証として受け継がれているの。
文◎Watch LIFE NEWS編集部
【ロレックスの基礎知識】
■【ロレックスの基礎知識】3大発明のひとつ“デイトジャスト機構”開発の原点に迫る!