MAEN(マエン)はスウェーデンの首都、ストックホルムを拠点とする日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランドだ。2人のオランダ人、セバスチャン・コルトヤンズとジュールズ・ヴァン・ヘルヴォルトによって2017年に設立された。
二人は海外在住時に初めて出会い、お互いに時計収集が共通の趣味であることを知ったそうだ。彼らは、収集していた ヴィンテージウオッチからデザインインスピレーションを得ながら、現代のテクノロジーを取り入れた時計ブランドを創設することになる。
マエンという名前は時のシンボルでもあり、オランダ語の古語で“月”を意味している。 またこのブランドはニューヨーク州を流れるハドソン川沿いに最初に入植したオランダの歴史を多く受け継ぎ、その奥深い物語からもインスピレーションを得ているようだ。
ウォッチコレクション名は、マンハッタン、ブルックリン、ハドソンなど、ニューヨークの街と共通する名前を持つモデルで構成され、オールドアメリカンスタイルのツールウオッチを思わせる無骨な意匠をベースにしつつ、オランダとスウェーデンの影響を感じさせる色使いやディテールがデザインにアクセントを加えている。
今回はマエンのコレクションから二つの新作モデルを紹介していく。
MAEN(マエン)
マエン・スカイマスター 38 ウォッチ・シリーズ
1946年5月21日、KLMオランダ航空は、欧州系航空会社として初めてアムステルダムとニューヨークを結ぶ大西洋横断定期便を就航し、歴史にその名を刻んだ。この歴史的偉業を実現した機体は“ダグラスDC-4スカイマスター”として知られており、マエン・スカイマスター 38 ウォッチ・シリーズは、この航空機にちなんで名付けられている 。
文字盤デザインは、60年代のパイパンダイヤルからインスピレーションを得ており、文字盤に奥行きを加えるための段付きのチャプターリングが装備されている。
サブダイヤルは一段下げられており、文字盤に美しいコントラストのある表情となっている。 文字盤のサンバースト仕上げ、チャプターリングはサンドブラスト加工されており、コントラストのある質感を際立たせている。
サイズは現行のクロノグラフではかなり小振りな38mmで、厚さ13.4mm。316Lステンレススチールケースには、ボックスドーム型サファイアクリスタル風防を装備し、100m防水を備える。
ムーヴメントはセリタの手巻きムーヴメント、 Cal.SW510Mbを搭載し、FKM製ブラックラバーベルトを装備。 3色のカラーバリエーションで、販売価格は1679ユーロ(日本円で約27万2000円)だ。
【画像】マエン・スカイマスター 38 ウォッチを別アングルで見る
MAEN(マエン)
グランド・トノー・ジャンプアワー モデル
グランド・トノー・ジャンプアワー モデルは、マエンと著名な時計評論家でもあるニコ・レオナルドとのコラボレーションモデルだ。この時計はトノー(樽型)ケースに収められており、1900年代初頭に登場した同様の形状の時計からインスピレーションを得ている。
独自に改良を施した自動巻きジャンプアワームーブメント(ST1721)を搭載しており、二つの回転ディスクによって時間を表示する、機械式デジタル表示が個性を主張している。
ケースサイズは 34×45mm、厚さ9.7mm。316LステンレススチールケースにARコーティングを施したサファイアクリスタル風防を装備し、5気圧防水を備える。
クイックリリースの FKMラバーベルトが付属し、販売価格は999ユーロ(日本円で約16万2000円)。サンレイダイアルの3色展開となっており、残念ながら2025年4月末現在、プレオーダーは締め切られている。追加製造が実施されるか確証はないが、興味がある方はマエンの公式ウェブサイトで通知登録してみてはいかがだろうか。
》MAEN(マエン)
公式サイト
https://www.maenwatches.com
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
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