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実機レビューで深掘り!【国産時計の最高峰、グランドセイコー】工芸的な美観と高い機能性を両立したGMTモデルの実力とは?

編集部が不定期に人気モデルを実機レビューする企画。今回は国産時計を代表する存在として、国内外でますます人気を高めるグランドセイコーのGMTモデルだ。

■Ref. SBGE285。ブライトチタン(41mm径)。日常生活強化防水(10気圧)。スプリングドライブ(Cal.9R66)。117万7000円

エボリューション9 コレクション
GMTウオッチ

2022年に登場した“エボリューション9”のGMT搭載モデル。セイコースタイルを受け継いだ機能的で美しい意匠、GMT機能を搭載した実用性の高い9R系スプリングドライブムーヴメントの組み合わせで、グランドセイコーの魅力が凝縮されている。

【画像】ディテール、着用カットなどを一挙に見る

パッと見た印象は、縦の筋目を施した重厚な固定ベゼル(アラビア数字は識別性の高い新開発のフォントを採用)、ルミブライト夜光で視認性を高めた力強い針とインデックス、装着感を考慮した幅の広いブレスレットなど、高級感がありつつもスポーティな意匠に仕上げられている。


スプリングドライブの故郷である信州の冬の山肌を覆う“朝霧”をモチーフとした型打ちパターンの文字盤は、熟練の技術者が製作した金型に加熱した真鍮プレートを型打ちして模様を転写。ランダムな凹凸が有機的な美観を生み出している。

その文字盤の上を滑らかにスイープ運針する秒針の動きに応じて文字盤に生じる陰影の濃淡が、このモデルでしか味わうことのできない雰囲気を生み出しており、独特の質感を放っている。


ムーヴメントには、9RスプリングドライブにGMT機構を加えた“9R66”を搭載。平均月差±15秒(日差±1秒相当)、最大72時間(3日間)のパワーリザーブに加え、前述したスイープ運針も特徴のひとつだ。

GMT機構に関しては、時分秒針と同軸で設置されたGMT針によってホームタイムを表示する王道のスタイルを採用しており、実用性も申し分ない。


現代の腕時計の平均的なサイズ感で、ケースの直径が41mで、厚さが13.9mm。ステンレススチールより約30%軽く、通常のチタンより傷つきにくいセイコーの独自素材・ブライトチタンを採用しており、重厚な見た目とは裏腹に軽快な着け心地を実現している。


価格については、発売当初はギリギリ100万円を切る価格で販売されていたものの、昨今の原材料高騰の事情もあり、25年4月上旬時点では117万7000円。やや高めな印象は否めないものの、高品質な外装と使い勝手に優れたスプリングドライブムーヴメントの機能性を考慮すると納得できるだろう。写真で見るよりも、実機に触れることで魅力が伝わるモデルでもあるため、気になる方はショップに足を運んでみてほしい。

 

文◎Watch LIFE NEWS編集部/写真◎笠井修

 

【問い合わせ先】
セイコーウオッチ お客様相談室(グランドセイコー)
TEL.0120-302-617

 

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