HERON WATCHES（ヘロン・ウォッチ）は、カナダの第二の都市・モントリオールで生まれた、日本未上陸の独立系マイクロウォッチブランドである。
時計コレクターであった3人の幼馴染が、定期的に会ってはコレクション談義に花を咲かせ、自ら時計ブランドを立ち上げるというアイデアをカタチとしたそうだ。
ヘロンの魅力は、手の届く価格で美しさと機能性を兼ね備えた時計を作ることにある。1950年代のダイバーズウオッチからインスピレーションを得たデザインを特徴としてカナダで設計され、海の深淵から山の頂上まで、あらゆる過酷な環境にも耐えうるツールウオッチを製作している。
今回は、ヘロン・マリナー・コレクションより、二つの時計を紹介する。
【画像】2モデル厳選、“ヘロン”の本格ダイバーズウオッチを見比べる
HERON WATCHES（ヘロン・ウォッチ）
マリナー・レインボー
マリナー・コレクションは、50年代のクラシカルなダイバーズウオッチのデザインをオマージュし、歴史的要素とヴィンテージ感を巧みに取り入れたモデルである。
この、マリナー・レインボーで大きな特徴となっているのが、ミドー、ビュラー、コルナヴァン、ヴュルカンなどが普及させた減圧目盛りを備えたダイバーズウォッチのデザインを継承している点だろう。本作は、ミドーが製造していたモデルから特に大きな影響を受けているようだ。レトロなレインボーカラーと2層構造のサンドイッチダイヤルを採用することで、本格的なダイビングの伝統と当時のアートな感性を融合させている。
文字盤にレイアウトされた印象的なマルチカラーの目盛りは単なる装飾ではなく、水深レベルを視覚的に素早く把握できる実用的な役割も備えている。ダイバーが深く潜るにつれ、水中では異なる波長の光が吸収され、色が徐々に見えにくくなる。スケールは深度と減圧停止時間を直感的に結び付ける手段として活用され、減圧症のリスク軽減に役立ったとされている。
ケースは直径39mm、厚さ12.9mmで、素材に硬化処理を施した316Lステンレススチール（1200HV）を採用。50～60年代のダイバーズウオッチにインスパイアされたデザインの逆回転防止ベゼルは、サファイアクリスタルのリングがインサートされている。サファイアクリスタル風防、ねじ込み式リューズを装備し、プロ仕様の300m防水が確保されている。
ムーヴメントはシチズン傘下のムーヴメントメーカー、ミヨタのプレミアム機、Cal. 9039を搭載。販売価格は FKMトロピックラバーベルト仕様で約8万5500円、ステンレススチールブレスレット仕様で約9万4500円。 2025年4月現在、在庫切れとなっているが、メールアドレス登録で再入荷通知が届くようだ。
【画像】虹色の減圧目盛、マリナー・レインボーを別アングルで見る
HERON WATCHES（ヘロン・ウォッチ）
マリナー ・アトランティック・ブルー
次に紹介する、マリナー ・アトランティック・ブルーは、50年代のアンティークダイバーズウオッチのデザインを反映させながら、現代的な仕様にアレンジされたモデルだ。
ダークブルーのフュメ文字盤に、瞬時に視認できるホワイトの夜光ドットインデックスを配置。 12時位置には、かつての船乗りを導いた北極星のアイコンがあり、その真下にはヘロンのシンボルである、鳥のロゴがレイアウトされている。 時計の針は、過去の象徴的なダイバーズウォッチから引用しており、鏃（やじり）型の時針には小さなサイズのポインターが付属。分針は剣型、秒針はロリポップ型となっている。
ケースサイズは直径 39mm、厚さ12.9mmで、 硬化処理を施した316Lステンレススチール（1200HV）を採用。サファイアクリスタルのリングがインサートされた逆回転防止ベゼル、サファイアクリスタル風防、ねじ込み式リューズを装備し、プロ仕様の300m防水を備える。
ムーヴメントはミヨタのプレミアム機、Cal. 9039を搭載しており、ステンレススチール製ダイバーブレスレット仕様で販売価格は約9万3000円。2025年4月現在、予約受付中で、2025年5月に出荷開始が予定されている。
【画像】300m防水、マリナー ・アトランティック・ブルーを別アングルで見る
》HERON WATCHES（ヘロン・ウォッチ）
公式サイト
https://www.heronwatches.com
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
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