ルミノール マリーナ
パネライはブランドのアイコンであるルミノール マリーナの核となるアイデンティティを維持しながら、 新しい重要なディテールと技術的特徴を備えた、まったく新しいシリーズをウォッチズ アンド ワンダーズ ジュネーブ 2025で発表した。
■Ref.PAM03312。SS（44mmサイズ）。50気圧防水。自動巻き（Cal.P.980）。132万円（4月発売）
 Ref.PAM03313。SS。132万円（4月発売） |
 Ref.PAM03314。SS。132万円（4月発売） |
 Ref.PAM03323。SS。147万4000円（6月発売） |
 Ref.PAM03325。TI。147万4000円（6月発売） |
ーーでは、新作のルミノール マリーナについても教えてください。新作は厚みを抑制して、全体をかなりスマートにしているようですが、いままでボリュームの大きな時計を主にラインナップしていた貴社としては、今後のデザインにおいてこうしたサイズダウンを推し進めていくのでしょうか？
「新しいルミノール マリーナは、パネライを特徴づける大胆なアイデンティティを維持しながら、デザインと機能性の両方で進化を遂げています。ケースが洗練され、厚みが12%、重量が15%削減され、耐久性を損なうことなく快適さと装着性が向上しました。とは言え、私たちのアプローチは依然としてダウンサイジングではなく、あくまでもバランスに重点を置いています。私たちの目標は、各モデルがパネライのDNAに忠実であることを保証しながら、機能性が向上するプロポーションへとチューンナップすることです」
ーー近年の貴社は自社製ムーヴメントを多く手がけていますが、キャリバーP.980はかなり期待できそうだと感じています。このムーヴメントの最大のセールスポイントは？
「キャリバーP.980は、パフォーマンス、精度、堅牢性を兼ね備えています。最大の強みのひとつは、実際の使用状況で一貫した精度を保証するための厳格な6ポジションテストを通じて達成されたクロノメトリックの信頼性です。また、このムーヴメントにはトラバース テンプ ブリッジが組み込まれているので、安定性が向上し、衝撃や振動による混乱が最小限に抑えられています。さらに、絶対的な精度を求める人にとっては不可欠な機能であるストップセコンド機能搭載で、より正確な時刻設定が可能です。 P.980の構造は長期的な復元力を考慮して設計されており、ルミノール マリーナのような高性能ツールウオッチとして理想的な選択肢となっています」
ーーケースを薄型化しながら、一方で防水性が50気圧に向上しています。防水構造については何か見直しが図られたのでしょうか。
「はい、ケースの厚みを減らしながら50気圧（500メートル）の防水機能を達成するには、時計の構造的完全性を大幅に改良する必要がありました。主な改良点のひとつは強化されたシーリング システムで、かさばることなく最大の耐圧性を確保するために、ガスケットとシールが強化されました。これらの改良は、人間工学に基づいた時計のプロポーションを維持しながら、水の浸入を防ぐうえで重要な役割を果たします。
ケースの構造も圧力分布を最適化するために再設計されており、より薄いケースであっても、構造が深海の条件に耐えるのに十分な強度を維持していることが保証されています。もうひとつの重要な要素は、パネライの特徴であるレバーロック式リューズプロテクターであり、使いやすさを実現しながら安全性を高めるためにさらに最適化されています。ルミノール マリーナは、それぞれ防水機能を保証するために厳格なテストを受けています。すべてのモデルは表示されている数値より25%高い圧力をかけてテストされ、実際の条件下でのパフォーマンスの期待を満たすだけでなく、それを超えることを保証しています」
アイコンとしてのアイデンティティを継承しつつも、高性能ツールウオッチとしてさらなる進化を遂げた新生ルミノール マリーナは4月から順次入荷。ぜひ実機を目にしてこれまでとの違いを直接確認してほしい。
【問い合わせ先】
オフィチーネ パネライ TEL.0120-18-7110
公式サイト
文◎巽 英俊