スタートの春。ということで気分一新、この時期に普段使っているアイテムなどを新調しようかと思う人も少なくないのではないか。なかでも腕時計は気分を変えるにはもってこいのアイテムといえる。
アンティーク時計を専門とするLowBEAT編集部としては、もしこれから機械式の腕時計を新たに購入しようと考えているのであれば、ぜひこの機会にアンティークをおすすめしたい。華やかさはないかもしれないが、歴史を経てきたモノならではの落ち着きと味わいがあり、ひとつとして同じものがないオンリーワンの楽しさがあるからだ。
ただ、アンティークと聞くとどうしても「壊れる」のではないかと二の足を踏む人も実際多い。確かに古いものなので現代のものよりは劣る。しかしそれは中の機械というよりも、気を付けなければならないのは、どちらかといえば時計の天敵である水や湿気などに対する防水性なのである。
そこで編集部のおすすめはやっぱりロレックス。なかでもオイスターケースと呼ばれる防水ケースを備えているタイプだ。ベゼル、リューズ、そして裏ブタともにネジ込み式で密閉されておりケース自体に気密性があるため比較的に気にせず使えるためだ。
では具体的にどんなモデルがいいのか。人気のスポーツ系は200万円前後からと高額になってしまううえに、相場感を判断するためには多少の知識が必要になるためハードルは高い。そこでオイスターパーペチュアル、オイスターパーペチュアル デイト(写真)、そしてオイスターパーペチュアル エアキングとシンプルかつスタンダードなこの3コレクションをおすすめする。
3コレクションともにケースサイズは34mmと小振り、かつとてもシンプルでファッションにも合わせやすい。しかも、50万円以下の予算でもまだギリギリ購入できるうえに、ロングセラーだったこともあって流通数も多いため買いやすい。
そして購入の際に目安にしたいのが自動巻きムーヴメント。1950年(異説あり)に誕生した1000系キャリバーの機械もあるが、その1000系をベースに1957年にブラッシュアップされて登場した1500系キャリバー搭載モデルを狙うといいだろう。ロレックスが誇る自動巻きムーヴメントの基本形がこれによって完成されたと言われるほど優秀な自動巻きムーヴメントだからだ。
さて、来週はその1500系キャリバーの魅力についてお届けする。
【写真の時計】ロレックス オイスターパーペチュアルデイト。Ref.1500。自動巻き(Cal.1570)。1972年製。47万3000 円/ケアーズ
文◎LowBEAT編集部