SLGH005_Top1

小スライド 編集部セレクション

国産時計 グランドセイコー“白樺モデル”【実機レビューで深掘り】型打ち文字盤、結局これがいちばん好き!

編集部がジャンル別で人気モデルを実機レビューする連載企画。今回注目したのは最もスタンダードなジャンルである“3針モデル”だ。

搭載機能は時刻表示とデイト表示のみなので一見するとシンプルな印象だが、シンプルであるからこそ、インデックス(バー、アラビア数字、ローマ数字と様々)、針(剣のようなフォルムが印象的なドーフィン針など様々)など、ディテールの違いで質感や雰囲気に違いが出てくる。

今回は、オールラウンドで着用できる、GRAND SEIKO(グランドセイコ―)の“白樺モデル”、SLGH005をクローズアップ。その魅力を深掘りしていく。

 

【画像】国産ブランド“グランドセイコー”、白樺モデルを別アングルで見る

 


SLGH005

GRAND SEIKO(グランドセイコー)
SLGH005

自社製のハイビート自動巻きムーヴメント、Cal.9SA5を搭載する通称“白樺モデル”。クロノメーターを凌駕する高精度(携帯精度で日差+8~-1秒)、80時間のロングパワーリザーブを備えるなど実用性の高さに加え、型打ちの技法で製作された文字盤の造形が大きな魅力となっている。

品番:SLGH005
外装素材:ステンレススチール
ケースサイズ:横 40mm 縦 47mm 厚さ 11.7mm 総重量178g
防水性:10気圧(日常生活用強化防水)
ムーヴメント:自動巻き(Cal.9SA5)
振動数:3万6000振動/時(10振動/秒)
駆動時間:約80時間
精度:平均日差+5秒~-3秒(静的精度)・日差+8~-1秒(携帯精度)
特記:デイト表示
国内定価:127万6000円

 

【画像】“白樺モデル”の型打ち文字盤、別アングルで拡大して見る


近年、日本の自然美を表現した型打ち文字盤が注目を集めているグランドセイコー。ここでレビューするSLGH005は、その型打ち文字盤の人気に火を付けるきっかけとなった “白樺モデル”のひとつだ。

SLGH005_size

外装の仕上がりも上々だが、何と言っても目を引くのが文字盤だろう。力強い型打ち文字盤は、グランドセイコー機械式モデルの製造拠点である“グランドセイコースタジオ 雫石”の近くに群生する白樺林から着想を得たもので、木肌を想起させる独特の質感、雪を思わせる銀白色で、深い雪の中でも存在感を示す白樺林を表現している。

この文字盤は、真鍮の文字盤に熱を加えて柔らかい状態にし、金型を使って模様を転写する型打ちと呼ばれる技法で製作されている。厚さ0.5mmの文字盤を立体的に仕上げるためには通常の型打ちの7倍以上の時間がかかるとされ、通常の型打ち模様よりも凹凸が深いため、表面の仕上げ加工にも、丹念な手作業と徹底した品質管理が求められる。

“型打ち文字盤”という言葉を聞くと、容易に量産できそうな印象をもつかもしれないが、完成までには多大な労力と時間が必要なのだ。

有機的な質感を与えられた“白樺文字盤”と、ソリッドなインデックスや針。質感が異なるディテールが生み出す絶妙なコントラストは、本作最大の魅力と言えるだろう。

次のページへ >

-小スライド, 編集部セレクション
-,

PHP Code Snippets Powered By : XYZScripts.com