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【ヴァシュロン・コンスタンタンのアンティーク時計がほしい】初心者は何を買ったらいいのか?

業界唯一のアンティーク時計の専門誌「ロービート(LowBEAT)」編集部が毎週水曜日にお届けしているアンティーク時計初心者向けの入門記事。今回はヴァシュロン・コンスタンタンについて解説したいと思う。

おすすめは手巻きムーヴ。さらにデコ系かモダン系かもポイント

ヴァシュロン・コンスタンタンもパテック フィリップと同様に1940年代以降の個体であれば性能や作りのクオリティは総じて良い。そして何よりもパテックよりも格段にコストパフォーマンスは高く魅力は大きい。そんなヴァシュロン・コンスタンタンの狙い目はやっぱり信頼性という点で手巻きに軍配が挙る。

ヴァシュロン・コンスタンタンは38年から65年までジャガー・ルクルトと業務提携を結び、ルクルトから多くのムーヴメントの供給を受けている。当時はルクルトも開発に力を入れていた時期だったこともあってムーヴメント自体優秀だった。しかしヴァシュロン・コンスタンタンに使用されたそれらのほとんどはスワンネック緩急針に変更されたり、耐震装置が加えられたりと高級仕様に改良されて搭載されていたため自社ムーヴメントではないが高く評価されている。

そんな手巻きで実用を考えた場合に選択肢のひとつとなるのが1950年代後半に開発された薄型のCal.1001(スモールセコンド)かセンターセコンドの1002だ。また、ムーヴメントにこだわりたい場合は、高額となるがハイグレードな仕様と美観を備えた40年代のCal.453や454という選択もありだろう。

なおヴァシュロン・コンスタンタンを選ぶ際にムーヴメント以外にもうひとつ覚えておいて欲しい点がある。それはケースの造形だ。40年代のヴァシュロンにはラグの造形などデコラティブ(2ページ目に掲載)なものが少なくない。つまり、40年代のデコ系か50年代のモダン系かという点もヴァシュロンならではの重要なポイントなのである。

文◎LowBEAT編集部

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