COLORADO WATCH COMPANY(コロラド・ウォッチ・カンパニー)はアメリカ拠点の独立系マイクロウオッチブランド。大学時代の友人である R.T.カスターとタイラー・ウルフが1900年代初頭の米国製ヴィンテージ懐中時計への思いを馳せて 2013年に設立した、ヴォルティック・ウォッチ・カンパニーの姉妹ブランドだ。
コロラド・ウォッチ・カンパニーとヴォルティック・ウォッチ・カンパニーはともにアメリカ・北西部に位置する、コロラド州フォートコリンズに拠点を置いている。
コロラド・ウォッチ・カンパニーを立ち上げ準備中の2021年に、創業者のR.T.カスターとタイラー・ウルフは、フォートコリンズのダウンタウンに約 800㎡(約242坪)のビルを購入。彼らはビルの内部を時計製造の機械で埋め尽くし、熟練工を雇い始めた。
2023年にキックスターターでキャンペーンを成功させたことをきっかけとしてブランドをスタートし、現在は、アメリカ国内で時計を製造し、少量生産で独自のコレクションを展開している。
創業者たちは、時計製造、配管工事、電気工事、大工工事といった分野で、熟練工を支援することを推進しており、アメリカで次世代の時計職人育成の一翼を担う決意を固めている。
大西洋岸中部に位置するデラウェア州オデッサにある退役軍人向けの時計製造専門学校、ベテランズ・ウォッチメーカー・イニシアチブを支援しており、時計1本の売上から100ドルをこの施設に寄付し、同時に修了生の雇用も実施しているそうだ。
今回はコロラド・ウォッチ・カンパニーのコレクションから、二つのモデルを紹介する。
COLORADO WATCH COMPANY(コロラド・ウォッチ・カンパニー)
フィールド・ウォッチ
最初に紹介するフィールド・ウォッチは、ケースサイズ 40mm、厚さ10.5mmのCNC機械加工ステンレススチールケースを採用したモデル。
ケースをコロラドでゼロから製造するほか、アルミニウム文字盤ストーンウォッシュ加工後、フォートコリンズにある本社でプリント。サファイアクリスタル風防はアメリカ北東部に位置する、ニューハンプシャー州のガラス業者によって製造。2024年11月現在、このフィールド・ウォッチの85%はアメリカで製造されており、毎年 1%ずつ上昇させ、100%アメリカ国内での製造を目標としているそうだ。
ムーヴメントはアメリカ南西部に位置するアリゾナ州拠点のFTS社と提携して開発されたもので、熟練した職人チームにより設計、製造、組み立てを行っている。フィールド・ウォッチは4種類のケース、文字盤から選択可能で、販売価格は約19万円。2024年11月現在、納期は2025年春に配送予定となっている。
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COLORADO WATCH COMPANY(コロラド・ウォッチ・カンパニー)
GCT
次に紹介する GCT は、ケースサイズ 42mm、厚さ13mmのステンレススチールケースを採用したモデル。GCTとはグリニッジ シビル タイムの略称で、第二次世界大戦の際、アメリカ軍にて使用された24時間表示の軍用時計をモチーフに採用。12時間表示と24時間表示を兼ね備えたデザインが特徴だ。
本作もフィールド・ウォッチと同じくアメリカ国内でパーツを製造しており、ケースはコロラド州で製造。試作を何度も繰り返して完成した文字盤は、フォートコリンズでアルミニウムを切り出し、自社で印刷前にサプライヤーによりDLCコーティングが施されている。ニューハンプシャー州のガラス業者が製造したフラットなサファイアクリスタル風防を備装備し、12時位置にねじ込み式リューズを備えている。
本作は防水シーホース・ボックスに入れて出荷され、標準のクイックリリース・ブラック・コーデュラベルトと、交換用のコーデュラベルトが無料で付属する。 4種類のケース、文字盤から選択可能で販売価格は約26万5000円。2024年11月現在、納期は2025年春に配送予定となっている。
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》Colorado Watch(コロラド・ウォッチ・カンパニー)
公式サイト
https://coloradowatchcompany.com
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
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