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【シグマダイアルって何?】ロレックスほか一部のメジャーブランドで見られたレアディテールを解説

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


ロレックス
デイトジャスト シグマダイアル

1945年の誕生以来、ロレックスを代表するモデルとして世界中で愛されるデイトジャスト。
センターセコンドに、小窓式のデイト表示を3時位置に配した文字盤デザインは、いまではごくありふれた3針時計の基本スタイルだが、当時としては新しいスタイルであり、今日まで最新のスペックにアップデートしつつも基本的な意匠を変えずに、80年近くも製造が続けられているロングセラーだ。

そんなデイトジャストで、レア仕様として知られるひとつが“シグマダイアル”と呼ばれるものである。

【商品詳細】Ref.1601。SS×WG(36mm径)。自動巻き(Cal.1570)。1973年頃製。72万8000円。取り扱い店/ムーンフェイズ

一見して普通のデイトジャストのように思えるが、文字盤6時のインデックス下をよく見てほしい。
“T SWISS T”の文字を、小文字のギリシャ文字のσ(シグマ)マークが入っていることがわかるだろう。これがずばり“シグマダイアル”と呼ばれるゆえんだ。

1970年代、クォーツ時計の登場によって地位を脅かされたスイス時計界では、その価値をより強調するための戦略のひとつとして、“金素材を用いること”を推進した。
そこで文字盤に金を使用した時計にシグママークを付与して、わかりやすい形で価値をアピールしたというわけである。ステンレススチールケースを採用したモデルで、よくシグママークが入った個体を見かけるのは、まさしく“価値を強調する”という明確な目的があったからだろう。

ちなみにこのシグママークは、ロレックス以外にも、当時設立された金産業振興協会(L'Association pour la Promotion Industrielle de l'Or、“APRIOR”)に所属したパテック フィリップ、IWC、ヴァシュロン・コンスタンタンなどの一部時計メーカーで採用されている。

しかし、実際にはシグママークが定着することなく、ロレックスでは1970年代のみと限られた期間しか採用されなかった(2007年にはAPRIOR自体が消滅している)。それゆえ、今日レアディーテルとして珍重されているのだ。

 

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文◎LowBEAT編集部
画像◎ムーンフェイズ

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