クラウドファンディング「ウオッチメーカーズ」で昨日から先行予約販売の受け付けを開始した新型の“GMT-1960”。今回はその開発にあたってのこだわりポイントのひとつドーム形プラスチック風防について、そもそも「ドーム形風防とは何か」「なぜ1960年代まで採用されていたのか」について解説したいと思う。
時計好きの方はおわかりだと思うが、近年、1970年代以前の昔の時計を復刻させて新製品として各社からリリースされることがとても多い。その理由のひとつに挙げられるのが、現代とは違うレトロな風合いがいま見ると逆に新鮮であったり新しく感じたりして、特に時計愛好家などにウケがいいからにほかならない。
そして、そんな復刻モデルの古典的な雰囲気を作るのに一役かっているのがぷっくりと膨らんだ風防ガラスである。これを愛好家の間ではその形状からドーム風防と呼ばれる。
時計の風防ガラスといえば、サファイアガラスやミネラルガラスがいまや一般的だが、これらが普及する以前(おそらく1970年代以前)はアクリルガラスなどのプラスチック素材だった。アンティークウオッチの風防のことをよくドーム形プラ風防や単にプラ風防と呼ぶのはそのためだ。
ではなぜ当時のプラスチック風防はドーム形をしていたのか。プラスチック素材はみなさんもご存じのように、ミネラルガラスなどよりも強度は低い。その反面、とても軽量で加工しやすいというメリットがある。つまりこの加工しやすさを利用して平面よりも強度が格段に上がるドーム形に成型したというわけである。
このドーム形プラ風防はドレスウオッチよりもどちらかというとスポーツ系モデルに多く、特に1960年代ごろまでの個体に多く見られる仕様なのだ。つまり、ドーム形プラスチック風防はアンティークウオッチの象徴的なディテール。そのためこれを表現するだけでもグッと古典的な雰囲気が強まるというわけである。
さて、この11月中旬の発売に先駆けて現在クラウドファンディング“ウオッチメーカーズ”で先行予約を実施しているこのGMT-1950は、時針単独可動型の高機能GMTウオッチだ。それを15〜10%OFFの7万円台という高機能機としてはだいぶ破格の特別価格となっている。ただ今回は店舗優先販売として製造数自体が少なくクラファンでの提供数も少量のため気になる方は早めにチェックしていただければと思う!
【WATCH Makers】
https://watchmakers.en-jine.com/projects/outlinegmt1960
【アウトライン GMT-1960】
【商品データ】
●型番:(左)Ref.20244-2PEWH、(中)Ref.20244-1PEBK、(右)Ref.20244-3BKBK
●素材:(ケース)316Lステンレススチール(ネジ込み式リューズ)、(ブレス)304ステンレススチール、(ドーム形風防ガラス)アクリル樹脂
●サイズ:ケース径37.0mm、ケース厚10.95mm(ドーム風防含む13.0mm)
●防水性:5気圧防水(日常生活防水)
●駆動方式:自動巻き(日本のMIYOTA製Cal.9075/24石/毎時2万8800振動(日差-10秒+30秒)/最大巻き上げ時42時間パワーリザーブ/秒針停止機能付き)
●機能:時針単独可動式GMT機能、24時間表示双方向回転ベゼル
●希望小売価格:8万8000円(組み立て:日本)
●保証期間:1年間
【WATCH Makers】
https://watchmakers.en-jine.com/projects/outlinegmt1960