アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
セイコー
グランドセイコー 初代モデル
1960年、セイコーは“スイス製腕時計の精度に負けない日本製腕時計を生み出す”という命題のもと、グランドセイコー(諏訪精工舎)を完成させた。
実際、グランドセイコーは、プラス12秒〜マイナス3秒以内の日差など当時のクロノメーター規格と同等の基準を設定した社内検定を15日間にわたって実施し、合格したものだけを出荷するという体制を敷いており、非常に優れた性能を有していた。
25石、毎秒5振動のCal.3180を搭載し、ケースは金張り仕様、価格は2万5000円と当時の国産時計としては高価(大卒男子初任給が1万円ほどだった)なものだったが、世間にセイコーの高い技術力を十分にアピールした傑作といえよう。
初代モデルが公式のカタログに掲載されていたのは64年までだが、その後、カレンダー表示付きの“57GS(64年初出)”や自動巻きモデルの“62GS(67年)”といったグランドセイコーの名をもつモデルが次々と生まれ、今日では独立したブランドとして、世界から注目を集める日本製腕時計を展開している。
文◎LowBEAT編集部