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やっぱりいい。小顔34mm径にパステル調夜光、80万円台から狙える旧型エアキング!|菊地吉正の【ロレックス通信 No.270】

エアキングのRef.114200。ピンクの夜行塗料がなんともオシャレだ

現在エアキングと言えば下に掲載した写真のように、インデックスが1〜12の時表示ではなく5〜55と秒表示を大きく配置したロレックスの中でもかなり個性的なデザインとして知られる。ただこれは2016年からで、14年まではトップの写真のように、ベーシックなオイスターパーペチュアルの派生モデルとして何十年もの長きにわたって販売されてきたモデルだった。今回はそんなかつてのエアキングをクローズアップする。

エアキングはもともとオイスターパーペチュアルに属しているもののクロノメーター認定を受けていないムーヴメントが搭載されていた。つまり、どちらかというとコレクションのなかで最もリーズナブルなエントリーモデルとして位置付けられていたのである。

2016年のモデルチェンジで登場した新星エアキング。右が2016年に登場した旧型のRef.116900、左が現行の126900

しかしながらこのエアキング名は1940年代から続くロレックスとしては最古のペットネーム。そのため時計愛好家の間ではオイスターパーペチュアルよりも人気だった人気だった言える。今回取り上げたのはそんな昔からのDNAをもつエアキングの最終形で2008〜2014年まで生産されたRef.114200だ。

Ref.114200はエアキングとして初めてクロノメーター化が実施されたモデル。そのためムーヴメントのキャリバー番号こそ2007年までのRef.14000Mと同じCal.3130だが、文字盤上の6時位置にはCOSC認定クロノメータームーヴメントであることが明示されている。

文字盤デザインにもいくつかあって、特に人気なのはエクスプローラーと同じ「3・6・9」のアラビア数字と太めのバーインデックスを採用したタイプ(写真)。なかには夜光塗料がブルーやピンクだったりするモデルもあっておもしろい。

プレーンなドーム型のベゼルをもつRef.114200。エクスプローラー と同じような3・6・9インデックスがラインナップされている

なお、ベゼルのバリエーションも新たに加わり、写真のシンプルなドーム型(Ref.114200)だけでなく、エンジンターンド型(Ref.114210)や18金ホワイトゴールドを使ったデイトジャストと同じフルーテッドベゼル(Ref.114234)も存在するなど、選択肢が多くなった点もこのレファレンスの魅力と言える。

【画像】エアキングのベゼルバリエーションを写真でチェック!

さてこのエアキングだが、昔から34mm径と小振りなサイズなのも特徴のひとつ。数字だけを見ると小さく感じられるかもしれないが、ブレスレットやクラスプがこのレファレンスからしっかり作られているため大きくしかも厚い。よって特に手首が細い人にとっては34mmぐらいにほうがよりしっくりくる思う。ぜひショップで36mmサイズのオイスターパーペチュアルと着け比べて見るといいだろう。

現在の実勢価格はRef.114200で80万〜90円台といったところだ。

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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