1本は持っておきたい腕時計界の花形、機械式クロノグラフ。なかでも往年の名作を現代に甦らせた“復刻モデル”と、白文字盤に黒いインダイアルを組み合わせた“パンダ文字盤”(及びその逆の配色の“逆パンダ文字盤”)は、時計ファンから絶大な人気を誇る。
そこでこの記事では、復刻版のパンダ&逆パンダ文字盤モデルを二つピックアップ。国産ブランドと海外産ブランドで、ともに30万円台という人気作を比較しながら実機レビューを行っていく。
【30万円台パンダ&逆パンダ復刻版クロノグラフを徹底比較!】
(左)
セイコー プロスペックス
スピードタイマー メカニカルクロノグラフ
(右)
ハミルトン
アメリカン クラシック
イントラマティック オートクロノ
国産ブランドからは、セイコーが1972年に発売した“Cal.6138”を搭載したクロノグラフをデザインソースとしたスピードタイマーの人気作を、海外ブランドからは、ハミルトンが1968年に開発した2カウンターの手巻きクロノグラフを忠実に再現したコレクションモデルをピックアップ。
前者は三つ目のパンダ文字盤、後者は二つ目の逆パンダ文字盤となっている。
●“文字盤”を比較!
<セイコー スピードタイマー>(画像下)
立体的なアプライドインデックスや傾斜をつけたタキメーターなど、視認性へのこだわりが垣間見えるスピードタイマーの復刻版。オリジナルモデルの特徴を受け継いだ、先端がオレンジ色のクロノグラフ針も印象的だ。
【画像】スピードタイマーのオリジナル、1972年に発売された“クロノグラフ 6138”
<ハミルトン イントラマティック>(画像上)
一方のハミルトンもアプライドインデックスに加え、文字盤の外周に向かって傾斜する特徴的なボンベ文字盤に合わせ、分針だけでなくクロノグラフ針まで先端を曲げてしっかりと視認性に配慮している。
●“外装&ムーヴメント”を比較!
<セイコー スピードタイマー>(画像下)
オリジナルモデルは計器然とした趣だが、本作では細かいピッチのコマで構成した多連ブレスを採用するなど、エレガントな雰囲気が追求されている。
ムーヴメントの“8R48”は針飛びが起こりにくい垂直クラッチ式を採用しており、計測における信頼性は高い。加えて確実な操作感や安定した動作を実現するピラーホイール(コラムホイール)を搭載し、オリジナルから受け継がれる技術がさらに進化を遂げている。パワーリザーブは約45時間だ。
<ハミルトン イントラマティック>(画像上)
ケースの鏡面仕上げが美しく、見惚れてしまうほどの輝きを放っている。また、スタート、ストップの際のプッシュボタンのクリック感がハッキリしていて操作感も良好だ。
“H-31”ムーヴメントは汎用機のETA7751をベースにハミルトンが改良を施したもので、60時間のパワーリザーブを備えている。週末に着けなくとも月曜日も動いているという高い実用性も大きな魅力だろう。
次ページでは、両モデルの着用カットを掲載し、実際の着用感も比較している。気になる方はぜひチェックしてみてほしい。
文◎市村信太郎(編集部)
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