マイクロミルスペック(Micromilspec Watches)はノルウェーの首都、オスロを拠点とする日本未上陸の独立系マイクロウォッチブランドだ。
2019年から精巧なデザインと機能性を兼ね備えた、カスタムメイドの機械式時計を製作しており、創設者のヘンリック・ライは、ブランドのCEOであると同時に、時計デザインと製造において、豊富な経験を持つチームの一員でもある。
また、時計開発においてマイクロミルスペックはアメリカ宇宙軍、フランス特殊作戦司令部、王立ノルウェー空軍 330飛行隊などの軍事関連と協業しており、軍用のオーダーメイドウオッチを手がけているのも大きな特徴となっている。
今回は、マイクロミルスペックのウオッチコレクションから二つの代表モデルを紹介する。
【画像】ミリタリーウオッチをベースにした二つの定番モデルを拡大して比較
マイクロミルスペック(Micromilspec Watches)
コンバット・ダイバー
コンバット・ダイバーは、個性的なディテールが満載の時計で、フランス特殊部隊の戦闘ダイバーとの共同設計で生まれたヒントとユニークなディテールが特徴となっている。2023年に初めて一般公開された。
コンバット・ダイバーは、PVD加工が施された 316Lサージカルグレードのステンレススチールケースを採用しており、ケースサイズ 42mm、厚さ 12mm。 文字盤には波模様が施され、7時位置には最大潜水深度を示す赤色のマーカーが配置されている。 オーバーサイズの針とシンプルなインデックスは視認性に優れ、スカンジナビアのミニマルなデザインセンスを表現している。
ねじ込み式リューズ、風防はサファイアクリスタルで200m防水を確保。ムーヴメントはスイス、セリタ社製のCal. SW200-1を搭載し、マイクロミルスペック社によって精度が高められている。 ステンレススチール製ブレスレット、またはラバーまたはレザーベルトから選択可能だ。
年間200本限定生産で、ラバーベルトは 1910米ドル(日本円で約27万2000円)、ブレスレット2110米ドル(日本円で約30万1000円)レザーベルトは 1960米ドル(日本円で約28万円)で販売されている。
マイクロミルスペック(Micromilspec Watches)
ミリグラフ
次に紹介する、ミリグラフは、40を超える軍用カスタムプロジェクトを経て開発されたタクティカルクロノグラフ。 クロノグラフと GMT機能を組み合わせたこの時計は、特殊作戦部隊のために開発されたもので、任務中の不快感や手首の怪我を軽減するために、時計の9時位置にリューズを配置したデザインになっている。
また、四つの深い窪みを持つクアッドグリップベゼルを採用することにより、手袋を着用していても使い易さを向上させている。
マイクロブラスト仕上げのグレード5チタンケースで、ケースサイズ 42mm、厚さ15mm。 マットブラックの文字盤には、スーパールミノバを塗布したスケルトン時分針と、先端が鮮やかなオレンジ色のGMT針が配置されている。
文字盤はミリタリーテイストでまとめられており、クロノグラフの各サブダイヤルには、簡単に調整できるようラベルが付けられており、クロノグラフのプッシャーは時計の9時側に統合され、GMTスケールはチャプターリングにある。
ねじ込み式リューズ、風防はドーム型サファイアクリスタルを装備しており100m防水を備える。ムーブメントは スイスのラ・ジョー・ペレ製のCal. L121を搭載し、精度を高めたほか、GMT機能とコラムホイールが追加されている。
年間50本限定生産のミリグラフは2024年9月現在、予約受付中。2025年2月の納品が予定されており、販売価格は3850米ドル(日本円で約54万8000円)だ。
【画像】グレード5チタンケースや裏ブタの作りを拡大してもっと見る
》マイクロミルスペック(Micromilspec Watches)
公式サイト
https://www.micromilspec.com
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
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