スイス北東部のシャフハウゼンに拠点を置き、150年以上にわたる歴史をもつ高級時計メーカー“IWCシャフハウゼン”は、グレゴリオ暦の複雑な閏年の例外的な規則も考慮した初の世紀永久カレンダー搭載モデル“ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー”を発表した。
【画像】4500万年に1日の超高精度を実現したダブルムーンフェイズを見る
IWCシャフハウゼンの新作ポルトギーゼ・エターナル・カレンダーは、400年間の間に97回訪れる閏年のサイクルを、機械的に自動調整できる永久カレンダーと、4500万年に1日しか月相表示の誤差が生じないムーンフェイズを機能を搭載した腕時計で、従来の永久カレンダーと同じモジュール式のデザインをベースとしているため、どの表示もリューズを使って進めることが可能という革新的モデルだ。
400年に3回の修正を不要としたのは、400年歯車と呼ばれる4世紀に1回転だけする歯車で、100年に1回訪れる閏年がスキップされる調整を実現。閏年にするかどうかが決められていない西暦4000年までは修正が必要ないという、驚異的カレンダーを作り上げている。
驚くべきなのが、新たに開発された減速歯車によるダブルムーンフェイズ表示だろう。計算上4500万年に1日しか月の軌道からずれることがないという前例のない超高精度を生み出し、時計が動き続けている限りは着用車の一生を大幅に超えた長い年月、カレンダーとムーンフェイズの調整作業は不要となる。
手の込んだ仕上げのプラチナケースに搭載されるのは、新たに開発されたIWC自社製ムーヴメント“キャリバー52640”で、効率に優れたペラトン自動巻き機構を採用。双方向へのローターの動きを利用することで、高い信頼性とともに二つの香箱に7日間(168時間)のパワーリザーブを備える。また、ボックス型のサファイアガラス風防の裏ブタからは、ムーヴメントに施されたペルラージュ装飾とコート・ド・ジュネーブ装飾を眺めることができる。
裏側をつや消し加工し、ホワイトのラッカー仕上げを施された文字盤は、機械加工して研磨してから文字盤に取り付けられるサブダイアル、プリント加工を施したのち手作業で取り付けられるアプライドなど、複雑な製造工程を経て作られており、創意工夫に富んだ内部の機構を眺めることができる仕様に。透明な部分が増えたことで、明るさと独特の感覚が生み出された。
ベルトは、サントーニ社製のブラックのアリゲーターが合わせられている。価格は問い合わせだ。
【問い合わせ先】
IWC
TEL.0120-05-1868
文◎Watch LIFE NEWS編集部
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