DR-6 2024年5月27日 前のページに戻る ダニエル・ロートのコレクションにおいて、最も特徴的かつ存在感を示すのがダブルエリプス(フランス語で楕円の意味)またはダブルオーバル(ラテン語で卵の意味)と呼ばれるケースデザイン。上下の弧を直線で結ぶ形状が特徴となっており、丁寧な鏡面仕上げによって独特の造形が強調されている。 繊細で細いフォルムのクロノグラフ針は、先端まで鋭く成形されている。鋭い先端に仕上げるためには丁寧な手作業が必要であり、製作の効率化を優先する現代の高級時計にはあまり見られなくなったポイントである。夜光はトリチウムを採用しており、それに伴うエイジングも魅力的。いずれのポイントも90年代後半までのモデルならではの特徴と言える。 クロノグラフ針と同様、カウンター針と時計針も先端を丁寧に尖らせているが、それだけなく表面が平板ではなく立体的に造形されている点にも注目したい。インデックスはクラシックなプリント仕様だが、外周、中央、インダイアルにギョーシェ装飾を施すことで立体的な造形と美観が高められている。 シースルーバックからのぞくのはゼニス社が製造する名機エル・プリメロCal.400。一般的な2万8800振動を遥かに上回る3万6000振動のハイビートに加え、0.1秒まで計測可能な高性能クロノグラフ機能を備えた自動巻きクロノグラフの名機。コラムホイールとボールベアリング式センターローターも搭載する。 Twitter Share Pocket Hatena LINE URLコピー -