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【2万8800振動で4万円台】シチズン・ミヨタ製ムーヴ、意外と知らない8000系と9000系の違い|OUTLINEニュース no.148

ひとつは振動数である。前者は毎時2万1600振動、対してコンプレダイバーが採用する9000系のCal.9015は前述したとおり毎時2万8800振動と高性能機に位置付けられる。そのためムーヴメント自体の価格もだいぶ違う。

もうひとつはムーヴメント自体のサイズ、特に厚さ(高さ)である。8000系よりも9000系のほうがかなり薄い。これも時計の外観や装着感にも影響するため開発にあたっては重要なポイントなのである。

日本製ということもあって海外はもちろんのこと日本でもよく使われているミヨタ製のこの汎用ムーヴメント、採用されているのは8000系か9000系かという点もチェックポイントのひとつとして覚えておくといいだろう。

文字盤外周に設けられた回転スケールは2時位置のボタンをまわすことで回転する。時間調整を行うリューズは4時位置

さて、このコンプレダイバー1960だが、1960年代に開発されたコンプレッサーケースと呼ばれる防水ケースを使って作られた潜水時計、通称コンプレッサーダイバーを再現したモデルである。実のところ当時はロンジンやジャガー・ルクルトといった名だたる多くのスイスの時計メーカーもこのコンプレッサーケースを採用して潜水時計を製造していた。

最大の特徴は回転ベゼルが外ではなく風防ガラスの内側にある点だ。そのためダイバーズウオッチのような無骨な印象はないためビジネスシーンでも違和感はない。ちょっとスポーティ寄りにビジネスで着けたい人にはぜひおすすめである。

ラインナップはブラックとネイビー文字盤の2タイプ。ブラックはミラーダイアル風の文字盤にケースはツヤのないサテン仕上げで落ち着いた雰囲気に仕上げている。一方のネイビーは、文字盤にサンレイ仕上げを施しているため光の加減で濃淡が生まれ表情が若干変わる。そしてケースはそんなメタリックな文字盤に合わせて鏡面のポリッシュ仕上げを施し、よりモダンな印象に仕上げた。

【アウトライン・コンンプレダイバー1960】

【SPEC】
型番:Ref.YK18001-1(ブラック)、Ref.YK18001-2(ネイビー)
素材:(ケース)316Lステンレススチール、(ベルト)イタリア製ヴィンテージ調レザー(ほかにスタンダードなタイプも付属する)、裏材は汗に強い合成皮革ロリカ製
サイズ:ケース径40mm、ケース厚12.7mm
防水性:10気圧防水(日常生活用防水)
駆動方式:自動巻き(日本製Cal.MIYOTA9015/24石/毎時2万8800振動(日差-10秒+30秒)/最大巻き上げ時40時間パワーリザーブ/秒針停止機能搭載)
機能:逆回転防止機能付き回転インナーベゼル、デイト表示、シースルーバック
希望小売価格:49,500円(組み立て:日本)

【当サイトのオンラインSHOPで販売中】
Ref.YK18001-1(ブラック)
Ref.YK18001-2(ネイビー)

【公式WEBサイト】
https://outlinewatches.tokyo/collection/diver1960

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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