【昭和レトロな腕時計、ポストヴィンテージの名作に浸る】パテック フィリップの“プチコンプリケーション”

プチコンプリケーションというモデル名を聞くと操作方法が難しそうな印象だが、カレンダーの調整は至ってシンプル。ムーンフェイズは4時位置のボタン、ムーンフェイズと同軸のカレンダーは8時位置のボタンを調整ピンで押して早送りすることができる。

ゴシックフォントのアラビアインデックス、5分刻みで夜光を塗布した外周の目盛り、夜行を塗布したバーハンドなど、パテック フィリップでは珍しいモダンな意匠もこのモデルの特徴。ベージュにエイジングした夜光がアンティークを思わせる雰囲気を漂わせている。

裏ブタはシースルーバック仕様になっており、搭載するCal.240 PS IRM C LUを楽しめる。240系の特徴であるマイクロローターをはじめ、受け板などのパーツには丁寧な面取りとコート・ド・ジュネーブ仕上げが施されており、美観が高められている。

ケースはホワイトゴールド製。ベゼル、ラグは兄弟モデルである5054、5085に比べるとフラットでエッジを立たせたフォルムを採用。約9mmとやや厚みを備えたケースとの相性がよく、モダンでどことなく男らしさを感じさせるデザインが存在感を主張してくれる。