Treiber Timepieces(トレイバー・タイムピース)は、アメリカ西海岸のカリフォルニア州サンフランシスコを拠点とする日本未上陸のマイクロウオッチブランド。13歳頃から熱狂的なカービルダーであり、クラシックカー愛好家でもあるヘルマン・クーゲラーによって設立された。 トレイバーのデザインはハンドルやギアなどのパーツや、クラシックカーのメーターからインスピレーションを得ているそうだ。
ブランド名の “Treiber” はドイツ語で“ドライバー”を意味しており、自動車愛好家やいつか憧れの車を所有したいノスタルジーを抱く人々のために時計をデザインされている。彼らの時計は、車から感じる美的感覚とデザイン的な魅力を手首で日常的に楽しむことを目的に製作されており、アメリカでデザイン、組み立て、テストが行われており、機械はスイス製ムーブメントを搭載している。 今回は、トレイバーから、二つのモデルをご紹介しよう。
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T57BA
T57BAは、トレイバーが初めてデザイン・開発した時計で、1957年型ベルエア・シボレーの時代を超越したデザインからインスピレーションを得ている。創業者・クーゲラーが2年近くの歳月を費やしてデザインと開発を実現した入魂のモデルだ。
装着したときにクラシックカーの美的感覚を呼び起こすように細心の注意を払って作られており、ポリッシュ仕上げが施されたパーツは、かつてないベル・エアの輝きを彷彿とさせ、ケースのなめらかな曲線は、車のボディを思わせる。複雑なグロスエナメルの文字盤には、レトロな雰囲気の数字があしらわれ、ベル・エアのスピードメーターからデザインヒントを得ている。
ケースは直径45mm、厚さ11mmでフルポリッシュ仕上げの316Lステンレススチール製。ムーヴメントは STP(スイス・テクノロジー・プロダクション) の4-13自動巻きベースに自社改良しており、曜日表示を6時位置に再配置している。フロントとバックにサファイアクリスタルを備えており、日常使いしやすい100m防水を備える。
T57BAは5色の文字盤カラーバリエーションから選択可能で、アメリカ製ハンドメイドのレザーベルトが付属している。年間約10本の生産となっており、販売価格は3,000米ドル(日本円で約46万2000円)だ。
T54SL
次に紹介するのはT54SL 。2024年5月現在、クラウドファウンディングのIndiegogoキャンペーンで紹介されている最新モデルだ。このモデルは1954年に発表された伝説のメルセデス 300SLからデザインのインスピレーションを得ている。
“ガルウイング”としても知られているこのモデルは、スタイルの革新と象徴であると同時に自動車の精神と卓越したレース状況を表現している。
ケースは表面をブラッシュ、サイドをポリッシュに磨き上げてシャープなフォルムを際立たせた仕上がりとなっており、実物のメルセデス 300SLのような輝きを放っている。文字盤と針は 300SLのメーターにインスパイアされたもので、文字盤カラーは300SLの塗装色に合わせている。
ラグは 300SLの“アイブロウ・ホイールアーチ”の緩やかなカーブを模しており、実際、エアロダイナミクスを向上させただけでなく記録的なスピードにも貢献している。 リューズのデザインは300SL 車内のラジオノブからインスピレーションを得ている。 ケースは 316L ステンレススチール製で、サイズ 39 mm、厚さ11.9 mm。 ムーヴメントはセリタ SW200-1 の自動巻きが搭載されており、ねじ込み式リューズにより100m防水を備える。
4色の文字盤カラーバリエーションから選択可能で、2024年5月現在、Indiegogoでのキャンペーン特別価格は979米ドル(日本円で約15万1000円)で販売中となっており、納期は2025年2月を予定している。 トレイバーによると Indiegogoキャンペーン終了後の販売価格は、1,399米ドル(日本円で約21万6000円)で販売予定だ。
》Treiber Timepieces(トレイバー・タイムピース)
公式サイト
https://www.treibertimepieces.com/
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
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