【画像】FARER(フェラー)のカラフルな色彩とユニークな素材使いをもっと見る
2015年にイギリスで設立されたFARER(フェラー)は、ディテール、デザイン、そして他社とは差別化した情熱がある独立系マイクロウォッチブランドだ。時計製造の黄金期と言える1950年代〜60年代の時計からインスパイアされているのが特徴だが、同時に大胆な色彩とコントラストを利かせたテクスチャーが特徴となっている。
コンセプトの立案からデザインまで、各モデルはロンドンのフェラー本社で綿密に計画され、信頼できるスイスの製造パートナーと協業して試作・製造が行われている。クラシック、レトロ、ヴィンテージをコンセプトに取り入れた時計ブランドはいくつもあるが、英国のデザインとスイスのクラフツマンシップの融合により、他ブランドと異なる個性を備えている点が大きな魅力と言えるだろう。
今回は、フェラーから二つの新作モデル、ムーンフェイズとクロノ・コンテンポを紹介する。
ムーンフェイズ・コレクション
ムーンフェイズ・コレクションは、時計において最も古い機構のひとつと言えるムーンフェイズにフェラーが新たな解釈を加えたモデルだ。このコレクションには四つのモデルで構成されており、それぞれ異なった色の月が描かれている。これは特定の条件下で月が見せる様々な色合いにインスパイアされたもので、それぞれのモデルの月は、スイスのジュネーブでグレード OL X1 スーパールミノバを手作業で塗布されて、暗闇で鮮やかに輝く。
ケースは38.5mmのステンレススチール製で、滑らかな曲線に仕上げたクッション形の造形がオーセンティックな雰囲気を醸し出す。ベゼルは表面にポリッシュ仕上げ、繊細な面取り部分はブラッシュ仕上げの構成で、サファイアクリスタルの風防がケースの曲面と一体感を持つように設置されている。カーブしたケース側面にはポリッシュ仕上げの "グレインツイスト "のテクスチャーが施され、ケースの滑らかなシルエットが際立っている。 スイス・セリタ社製、エラボーレ・グレードの手巻きムーブメント SW288-1Mが搭載され、シースルーバックの裏ブタからその動きを眺めることができる。
モデル名は天文学、物理学、数学の分野で貢献した著名な英国人学者の名前を冠しており、四つの文字盤カラー、様々なレザーベルトの組み合わせを選ぶことができる。2024年 4月現在、フェラーのウェブサイトで予約受付中で、2024年9月の発送予定となっている。販売価格は1595~1725英ポンド(日本円で約 30万7000円 ~ 33万2000円)。
クロノ・コンテンポ
次に紹介するモデルは、クロノグラフを現代的にアレンジした、クロノ・コンテンポ。このモデル色のインスピレーションは、ロンドンの最も活気のある通りの大胆な色から着想されているそうだ。機械式クロノグラフの中でクロノ・コンテンポを際立たせているのは色彩だけでなく、テクスチャーや文字盤のディテールにも注目して欲しい。どのモデルもトリコンパックスクロノグラフの異なる特徴を備え、文字盤とセラミック製ベゼルの色のコントラストが際立っている。 ケースは 38.5mm、厚さ13.4mm のステンレススチール製。
“スキースロープ”と名付けられた短めのラグ、セラミックをインサートした両方向回転ベゼルがディテールに特徴を加えている。なお、セラミックをインサートした両方向回転ベゼルには12時間目盛りが付いており、第 2 時間帯を把握することが可能だ。ケースの内部にはスイス・セリタ社製、エラボア・グレードの手巻きムーヴメント SW510M が搭載され、サファイアガラスを設置したシースルーバックの裏ブタからメカニカルな造形を眺めることができる。
クロノ・コンテンポのモデル名はロンドンで有名な二つのスポットを冠してなおり 3色の文字盤、様々なカラーのラバーベルトが付属している。 2024年 4月現在、フェラーのウェブサイトから1675英ポンド(日本円で約32万2000円)で購入可能となっている。
》FARER(フェラー)
公式サイト
https://farer.com/
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/