一般的にクラシック、エレガントな印象が強いギョーシェ装飾だが、このモデルでは縦に規則的な装飾を施す意匠により、スポーツラインにふさわしいモダンな印象を生み出している。やや大きめにデザインされたブルースチールの時分とのバランスも良好だ。
ダニエル・ロート最大の特徴といえるのが、直線と曲線を兼ね備えたダブルオーバルケース。一般的なオーバル(樽型)ケースを90度回転させた独特のフォルムを採用しており、クラシックな文字盤の意匠とのコンビネーションが、独特の存在感を主張している。
ケースと一体型に整形されたブレスレットもこのモデルの特徴のひとつ。横長のコマを繋げたモダンでスポーティなデザインに加え、コマに二つの突起を備える。一見するとドットに見えるが、実はダブルオーバルケースの形状になっており、独特の存在感を主張する。
裏ブタはシースルーバック仕様になっており、搭載する自動巻きムーヴメント、Cal.1211を楽しめる。スポーツラインであるためか比較的シンプルな仕上げだが、ブリッジなどパーツには面取りが施され、ローター、受け板にもコート・ド・ジュネーブ仕上げを採用して美観が高められている。
【そのほかの記事もチェック!】
■【昭和&平成の隠れた名作:Vol.7】IWCの人気モデル“GSTクロノグラフ”