ルイ・ヴィトンは、2023年初頭に発表した“ルイ・ヴィトン ウォッチ プライズ フォー インディペンデント クリエイティブズ”を受け、著名な独立系ウオッチメーカーと共にタイムピースを創造する一連のコラボレーションをスタートしている。そのプロジェクト第1弾として、時計師レジェップ・レジェピがジュネーヴの旧市街に設立した独立時計メーカー“アトリエ・アクリヴィア”とコラボレーションした“LVRR-01 クロノグラフ・ア・ソヌリ”を発表した。
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ルイ・ヴィトンとアトリエ・アクリヴィアという、同じ情熱を共有する二つのメゾンをシームレスに結び付けた“LVRR-01”には、レジェップ・レジェピが独自に開発したまったく新しいキャリバーが搭載されている。クロノグラフとチャイミング機構が裏側ではなく表側に見えるよう、裏表が逆に作られており、時計の壮麗な仕掛けと装飾を、常に腕元で鑑賞することができるのだ。
フロントの6時の位置に配され、5分ごとに1回転するトゥールビヨンは、レジェップ・レジェピが時計の歴史に敬意を払ってデザインしたもの。従来のトゥールビヨンが1分で1回転するのとは対照的に、5分で1回転するこのトゥールビヨンは、歴史的なクロノメーターの精神に則ってデザインされたという。スタート、ストップ、リセットのクロノグラフ機能は、2時位置のプッシュボタンで操作される。さらに、“LVRR-01 クロノグラフ・ア・ソヌリ”には1分経過するごとにチャイムが鳴るという、経過時間を音で知らせる機能も追加されている。トゥールビヨンに加え、クロノグラフとソヌリという二つのコンプリケーションを1本の腕時計内で実現した本作は、現代の時計製造における真のステートメントと言えるだろう。
ムーヴメントを収めるケースは、ルイ・ヴィトンを象徴するタイムピースである“タンブール”と、レジェップ・レジェピのスタイリッシュなテイストを完璧にマッチングさせた仕上がりを見せる。ドラムから着想を得たタンブールのユニークなケースデザインを、流線型のフォルムへと再解釈した薄くクラシカルなフォルムは、ミッドセンチュリー期の紳士用腕時計を彷彿させる美しいシルエットを描き出している。
半透明の焼成エナメルで満たされた6粒のゴールドキューブが施された文字盤は、ルイ・ヴィトンの現代的な側面を反映した極めてモダンなデザインとなった。キューブモチーフは、ルイ・ヴィトンが特許を取得したコンプリケーションの一つで、ゴールドのエレメントは、ヴィトンのレザーグッズに不可欠なディテールであるイエローの糸によるステッチを表現している。一方、裏面は光沢感のあるホワイトのグラン・フー・エナメルでクラシカルに仕上げられた。伝統的な計測器へのオマージュとしてレジェップ・レジェピが構想したデザインを、ルイ・ヴィトンのウオッチメイキングアトリエである“ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン”のインハウス・エナメラーであるニコラ・ドゥブレルが実現させたもので、19世紀のクロノグラフ懐中時計を想起させるエナメルダイアルは、時・分表示をそれぞれエナメルでプリントした2つの目盛りで構成されている。
さらに、注目すべきポイントが文字盤のエンブレムで、一見すると従来の“AKRIVIA”のロゴに見えるが、よく見ると“LV”が“AKRIVIA”にさりげなく組み込まれ、2つのブランド名を組み合わせたエンブレムであることが分かる。ルイ・ヴィトンのロゴが他のブランドのロゴと組み合わせられるのは、メゾンにとって史上初の取り組みだ。
タイムピースを収めるケースも特別で、ルイ・ヴィトンの伝統的なトランクを模した“LVRR-01”のためのトランクが特別に作られた。クロノグラフの目盛りにインスパイアされたモチーフと、“AKRIVIA”のロゴ、そしてそれぞれのウオッチのシリアルナンバーが手作業で描かれている。
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詳細は、ルイ・ヴィトン 公式サイト https://www.louisvuitton.com まで
文◎Watch LIFE NEWS編集部
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