【オイスターパーペチュアル:棺材仔(棺桶坊)または乌龟壳(亀の甲羅)】
不吉な意味合いになってしまうが、これは初代のオイスターパーペチュアル(通称バブルバック)に付いたニックネームである。バブルバックは裏ブタが泡のように膨らんでいることから名付けられた愛称だが、裏ブタからブレスレットへ伸びていくなめらかな曲線的なフォルムが中国の伝統的な棺桶の形にも似ている。
加えて、オイスターパーペチュアルの優れた密閉性と防水性が、まるで封を閉じられた棺桶のようだということから香港の人々はこれを”棺材仔(guan cai zai)”と、上海人は“乌龟壳(wu gui ke)”と呼んでいたようだ。
しかも、実は中国語で棺桶を意味する棺材仔は同じ発音で“官財仔(guan cai zai)”とも書く。これは古くから「出世して金儲けする」との意味もあって、縁起の良い一面だけ取られて、当時はその名のおかげで大人気となったと言われる。中華圏特有の文化的事情からくる愛称といえるだろう。
【デイトナ (ポール・ニューマン):泡妞慢(ナンパはゆっくりで)】
アメリカの有名な俳優、ポール・ニューマンが愛用したことから、知名度が上がった手巻きデイトナだが、ポール・ニューマンの名前をそのまま中国語に音訳すると、なんと「ナンパはゆっくりで」を意味する“泡妞慢(pao niu man)”になったという。さすがにポール・ニューマンモデルを知っている女性はかなり少ないと思うが…まあ偶然とはいえ、現在のポール・ニューマンモデルの価値を考えると、思わず笑ってしまう。
なお、現在デイトナシリーズには“デイ”の音を表す漢字“迪”を使った愛称が付けられている。
绿金迪(グリーンゴールドデイトナ ) lv jin di。 M116508-0013
熊猫迪(パンダデイトナ )xiong mao di。 M116500
彩虹迪(レインボーデイトナ )cai hong di。 M116528
いかがだろうか。これ以外にもまだあるのだろうが、これだけでもお国柄が出ていてなかなかおもしろい。それにしてもバブルバックの棺桶というのにはさすがに驚いた。
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