Venturian WatchWorks (ベンチュリアン・ウオッチ・ワークス)はアメリカ中西部、ミネソタ州・ミネアポリスに拠点を置く、探検と自己発見の精神を体現する大胆で高品質な腕時計を製作する日本未上陸のマイクロウオッチブランドだ。
2021年にグラフィックデザイナーであり、熱心なマルチスポーツマンでもあるジェイソン・ストロング氏が設立。アメリカとカナダにまたがって縦断するロッキー山脈の麓でのアルパインツーリングがきっかけとなり、アディダス、ディスカバリー・チャンネル、マーモット、REIなどの企業でグラフィックデザインの仕事をした経験と、アウトドアの情熱を融合させることで独自の時計ブランドを立ち上げた。
3年にわたる研究とデザインを経て、2022年に大手クラウドファウンディングのキックスターターでキャンペーンを成功させたジェイソンは、ブランド初のコレクションである、ライトフューエル・コレクションのワイルドサイダーを誕生させた。特徴としてはクラシックなアドベンチャーウォッチでありながらも軽量で耐久性に優れる個性に溢れているという点だ。 独創的なデザインの時計を創るだけでなく、多くの人にアウトドアを楽しんでもらうこと、それによってもたらされる健康効果にも触れており、利益の5%をアウトドアファウンデーションに投資することを約束している。この財団は人々が健康のためにアウトドアを楽しみ、障壁なく平等にアクセスできるようにすることを目的としている。 今回はベンチュリアンのコレクションから、ワイルドサイダーを紹介する。
ワイルドサイダー(レッド)
スポーツとユーティリティ、そして無骨な美学を融合させたワイルドサイダーは、38mmのソーラーチタン製コンパスウオッチで、普段の旅行や長期アウトドア旅行に最適だ。インナーベゼルとアウターベゼルには “ Take Back Time(時を取り戻せ) ”というエングレービングが刻まれており、コンパス調整する際のグリップとしても機能する。 販売価格は339米ドル(約5万500円)だ。
文字盤のデザインはベンチュリアンの創業者である、ストロングが最初の時計をデザインする数年前に創作していたコンパスのデザインに基づいているそうだ。創業者のストロングのコンパスへの情熱は、アウトドアの機能性とアクション満載で非常に細部まで作り込まれた時計のデザインが物語っている。 曲線的なタイポグラフィ、グラフィックマーキング、針やケースは、アウトドアファンならば見ているだけで病みつきになるデザインと言えるはずだ。
時代を超越したミニマムなワイルドサイダーのケースは、カーブテーパーを施したラグとソフトなサイドのプロファイルを備えており、個性的なラグのデザインは、他のケースデザインとは一線を画している。ラグのフォルムはランドローバーLR4のルーフラインに似た、曲線的な段差のあるテーパーを描いている。丸みを帯びたラグは肌に触れたときソフトな感覚をもたらす。ハイコントラストのインデックスとスケルトン針は、どのような状況下でも視認性が高く、リューズは左右のガードで保護されている。このデザインはリューズが衣服に引っ掛かるのを最小限に抑えるために加えられたものだ。
ムーヴメントはセイコー製のソーラームーブメントのCal.VS228-07を搭載し、パワーリザーブは約6カ月。 風防は反射防止加工を施したサファイアクリスタル製で、ステンレススチール製のネジ込み式リューズにより防水機能は100mを備える。 3色展開でチタンケースにマッチする20mmのブラックNATOスベルトが付属する。 環境に配慮した丈夫な引き出し式の化粧箱に収納され、グレーのレザー製ポーチが付属している。
》Venturian WatchWorks (ベンチュリアン・ウオッチ・ワークス)
公式サイト
https://venturian.co/
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
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