【スイス時計とはひと味違うぜ、米国テキサス発の時計ブランド】時計愛好家が創設した新鋭、DuFrane（デュフレーン）に注目

2023年9月17日

アメリカ、テキサス州と聞いてあなたは何を思い浮かべるだろうか。40代〜50代のプロレス好きであれば1970年代〜80年代に活躍したプロレスラー、テリー・ファンク（漫画『キン肉マン』の人気キャラクター、テリーマンのモチーフとされている）のイメージが強いかもしれない。今回紹介するのは、そんなテキサス州で誕生した時計ブランド、DuFrane（デュフレーン）だ。このブランドはアメリカ、テキサス州中央部にあるオースティンを拠点とする日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランドで、スティーブン・リー氏によって2016年に設立された。

リーはと時計の出会いは8歳頃、初めて腕時計を購入したことから始まり、母親から祖父が所有していたアンティークのワイラーを譲り受けたことで、時計が人生のテーマになるという予感を抱いたことを幼心に記憶したそうだ。デュフレーンというブランド名は、リーの母親の旧姓から名付けたもので、彼の時計への情熱に幼少期から影響を与えた彼女に敬意を表している。

時計コレクターでもあるリーは、時計製造の歴史をより深く知るためにヨーロッパを旅した。旅行と学びを通じて、彼は時計に対する知識と情熱を世の中に共有したいという願望に駆られるようになる。時計のラフスケッチを描くことから始まり、時を経て、スケッチは複雑なモデルデザインへと発展していった。長年、オースティンのコミュニティーのメンバーとして活動を続けていたリーは、彼が住んでいるオースティンの街や時計コミュニティーの風変わりで個性的な気質や雰囲気を、時計のデザインに取り入れたいと考えるようになり、このエッセンスをクラシックな時計のデザインに融合し始めるようになる。このデザインコンセプトは、その後、2016 年にデュフレーンを立ち上げるきっかけとなり、基礎となっているそうだ。今回はオースティンの街からインスピレーションを得て生み出された、デュフレーンのコレクションから二つの時計を紹介する。

DuFrane（デュフレーン）
メイブリーチタンフィールドウォッチ

メイブリーチタンフィールドウォッチは、アウトドアアクティビティや普段使いに最適な時計。この時計は1892年に設立された、アメリカ・テキサス州で3番目に古い軍事施設であるオースティンのキャンプ・メイブリーにちなんで名付けられた。モチーフとなった施設は現在はテキサス軍事部、テキサス軍事博物館としても使用されているそうだ。ケース、ベゼル、リューズは耐久性に優れ、軽量なチタン製で重量はわずか1.7オンス（約48.2 g ）に留まる。

ケースは直径が39mm、厚さ10.7mmで、内部にはスイスのセリタ社製の自動巻きムーヴメント、Cal.SW200-1 エラボレ・グランデを搭載。文字盤のカラーによって異なるが、インデックスはBGW9またはC3のインジェクションモールド（射出成型）仕様で、昼夜を選ばずにどのような条件下でも高い視認性を発揮する。風防はARコーティングのサファイヤクリスタル製。ケースバックには“テキサスミリタリーリース”がエングレービングされている。3色の文字盤カラーから選択でき、販売価格は599米ドル（約日本円で約8万8000円）だ。

DuFrane（デュフレーン）
トラヴィス

次に紹介するはダイバーズウオッチのトラヴィス。オースティンの洪水調節池であるトラヴィス湖にちなんで名付けられた。湖ではボート、釣り、ウェイクボードなどのウォーターアクティビティを楽しむことができる。このモデルはDLCコーティングが施された316Lステンレススチールケースを採用しており、通常の316Lスチールの5倍の耐傷性を実現している。ケースは直径39mm、厚さ12mmで、セリタ社製の自動巻きムーヴメント、Cal.SW200-1 エラボレ・グランデを搭載。風防はARコーティングのサファイヤクリスタル製、ネジ込み式リューズを装備して、防水機能は200mを備える。ブレスレットはマイクロアジャストが可能で、工具を使わずに簡単に付け換えが可能だ。

4色の文字盤カラーはトラヴィス湖の素晴らしい色と反射を表現しており、スカイ (サンバーストブルー) は空の色を反射する湖、ダスク (マットブラック) は夕方の静けさと静けさ、ジュニパー (リネンの質感のグリーン) は湖と木々、ラグーン(リネンテクスチャーのターコイズブルー) は、湖を囲む石灰岩の岸辺の水の色からインスパイアされている。販売価格は699米ドル（約10万3000円）。

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》DuFrane（デュフレーン）
公式サイト
https://www.dufranewatches.com/

文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

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