すでにご存じの方も多いかもしれないが、金融情報やビジネスニュースなどを提供する、アメリカのメディア企業“ブルームバーグ”は、『スイスのロレックス、ブヘラを買収へ-自社店舗での販売拡大に道』という見出しで、ロレックスによる高級時計宝飾店「ブヘラ」の買収を報じた。
実のところ今回は夏場のメンテナンスについて書こうと思っていたのだが、いきなりこの驚きのニュースが飛び込んできたため、急遽これについて簡単に取り上げる。
ブヘラとは、スイスの企業家であるカール・フリードリッヒ・ブヘラが1888年にスイス・ルツェルンに創業。現在は世界に100店舗以上を展開する老舗の高級宝飾時計店である。
そんな135年もの歴史をもち、しかも2001年からはカール F・ブヘラという独立した高級時計ブランドとしての顔ももつブヘラが、ここにきてなぜロレックスの傘下になったのか。
これについてアメリカの時計情報誌『WatchTime』のWEB版は、今回の買収は3世代にわたる家族経営だったブヘラに創業家直系の子孫がいないことが背景にあると報じている。
ブヘラについては、「【動画あり】ロレックスによる認定中古プログラムも開始から約8カ月。はたしてその実情とは!」(関連記事参照)と題した当連載の1カ月前の記事(No.209)において、スイス・ジュネーブにあるブヘラで実施されているロレックス認定中古プログラムの現状について取り上げ、あまり積極的ではない様子を紹介したばかりだった。
ロレックスは今回、ブヘラという強力な販売網を手に入れたことで、この認定中古ビジネスをさらに加速させていくのか、今後はその動向にも注目してみたいと思う。
ブルームバーグ
https://www.bloomberg.co.jp
WatchTime
https://www.watchtime.com/
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